close

はじめての方はご登録ください(無料)

メニュー

BizHint について

カテゴリ

最新情報はニュースレター・SNSで配信中

連載:第49回 成長企業 社長が考えていること

全国クレーム率ワーストから、低クレーム率全国1位を獲得。とにかく人を大切にする社長の挑戦。

BizHint 編集部 2022年10月21日(金)掲載
メインビジュアル

自動車のリサイクル業を手掛ける株式会社CRS埼玉(以下、CRS埼玉)はかつて、中古部品販売のクレームが頻発し、一時は全国ワーストランキングになったことも。代表取締役 加藤 一臣(かとうかずおみ)さんはそんな状態から、“「みんな」を大切にする会社”を企業理念に掲げ、商品の状態を包み隠さず公開することを決め、低クレーム率全国1位を獲得するまでになりました。加藤さんに、チームワークを重視した組織づくりについて、次世代を見据えた新しいカタチの自動車リサイクル業者としての役割や、社員に寄せる思いについてお伺いしました。

メインビジュアル

株式会社CRS埼玉
代表取締役 加藤 一臣(かとう かずおみ)さん

東京都・巣鴨生まれ。鉄道会社の子会社へ入社し、電気設備に関する業務に従事。その後、結婚を機に妻の兄が経営する株式会社青木商店へ入社。青木商店が新事業として自動車リサイクル業をスタートするにあたり、日商岩井株式会社(現 双日)との合弁会社として2004年に設立した株式会社CRS埼玉へ入社。常務取締役を経て、代表取締役に就任。SDGsへの取り組み、ブルーカーボンへの支援・寄付、オリジナルのアップサイクルバッグ制作など、循環型社会を推進する新時代の自動車リサイクル事業者として、業界をリードし続けている。


親会社の業績不振をきっかけに、自社の進むべき道を見直す

――貴社の事業内容と創業にいたる経緯を教えてください。

加藤一臣さん(以下、加藤): 当社が創業したのは2004年。2002年に制定された自動車リサイクル法が2005年1月完全施行となるのを目前に控え、使用済み自動車の再資源化率を高めるリサイクル業の需要が拡大するという予測から、解体事業者の株式会社青木商店と総合商社の日商岩井(現 双日)の共同出資により誕生した会社です。

当社は、「自動車解体事業」「中古車販売」「中古部品販売」を柱とする自動車リサイクル事業を展開しています。役目を終えた自動車を引き取って「中古車として再販する」「海外へ中古車として輸出する」。もしくは、再使用可能な部品を取り出して「国内市場へ向けて中古パーツを供給する」「海外で活躍する日本車に向けて中古パーツの供給をする」というのが主なルートです。

具体的には、中古車を仕入れ、状態に応じて、国内・海外へ中古車として販売します。状態が良くないものも、再生利用可能な各種部品を厳選し、基準に合格したパーツを販売します。いわゆる「部品どり」というやつですね。

さらに、部品を外した後の車両の鉄や非鉄金属は原材料としてリサイクルするなど、質の高い製鋼原料として生まれ変わらせて市場に送り出しています。最近では、廃棄物として処分するしかなかった車両のプラスチック材もリサイクルチップとして再生するなどSDGsにも努めています。

――加藤さんが入社された経緯を教えてください。

加藤: 私はもともと鉄道会社の子会社で働いていました。車や解体業に関してはまったくの素人だったのですが、青木商店の社長でもある義兄の勧めで青木商店に転職することになりました。その後、新会社として株式会社CRS埼玉を立ち上げるにあたり、経営を任されるようになりました。

しかし当時は社員が少なかったこともあり、現場に入って車の解体作業をしたり、トラックを運転して中古車の引き取りに行ったり、事務作業をこなしたりと、あらゆる事業をひと通り全て経験しました。

ただ、創業当時はオペレーションの不備もあり、車の解体作業が5台重なると「今日はもうこれ以上できません」と言って断らざるを得ないような状況でした。どうしたらもっと多くの台数を受け入れられるようになるか、どうしたら買い付けの台数を増やせるかと、手順や工程を見直して、創業時のメンバーたちと試行錯誤しながら一歩一歩、共に会社をつくり上げていきました。

この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})

close

{{selectedUser.name}}

{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}

{{selectedUser.comment}}

{{selectedUser.introduction}}