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連載:第8回 組織改革 その根幹

先輩経営者の叱責で目が覚めたリーダー。指示待ち組織を自律型組織に変えた「ある一言」

BizHint 編集部 2025年8月22日(金)掲載
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オイル・エアー・冷媒ガスなど、さまざまなリーク(漏れ)を解決する、株式会社リークラボ・ジャパン。2024年からは事業と人財を育成するニモマケズHD株式会社となり、さらに成長を高めています。2011年、物部智人さんが社長に就任した際、組織は完全な指示待ち体質となっており、社員の主体性は失われ、その結果として離職が相次ぐ危機的状況でした。危機感を抱いた物部さんは、京セラ創業者・稲盛和夫氏主宰の「盛和塾」で経営哲学を学び、改革に取り組むものの、押し付け型のアプローチになってしまい社員から反発されます。そんな中、盛和塾の先輩経営者から叱責された「ある一言」が転機となり、指示待ち組織を主体的なチームへと生まれ変わらせました。組織を変えた「一言」とは何だったのでしょうか?変革の軌跡について、詳しく聞きました。

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先輩経営者からの叱責が組織変革の要に

――社長就任時の組織はどのような状況でしたか?

物部智人さん(以下、物部): 私は2011年に就任したのですが、実は2004年の入社時から組織に問題を感じていました。先代の父がいわゆるワンマン経営者で、すべての判断を下していたことで、組織は完全な指示待ちになっていて、社員はどんな小さなことでも「これはどうすればいいですか?」と指示を仰いでくる状況だったんです。

さらにマネジメント不足により統制はほぼ取れておらず、業務中にネットで麻雀をしている管理職の社員がいたり、出張と偽って遊びに行く社員がいたりと、統制の取れていない典型的な「ダメ組織」でした。

私は「このままじゃ会社は潰れてしまう」という危機感が年々強くなっていきました。そして社長就任を前にした2010年、知人の紹介で京セラの創業者・稲盛和夫氏が主宰する「盛和塾」の存在を知り、藁にもすがる思いで参加を決めたのです。

社長就任後、盛和塾で学んだことをすぐに実践して組織改革に着手しました。それまでの父任せの体制から、各社員に業務の責任を持たせる組織作りを意識し、同時に稲盛さんの経営哲学を社内に浸透させようとしたんです。

ですが、社員の反応は薄いものでした。「こういう考え方をしなければダメだ」と稲盛さんの哲学をみんなに押し付けてしまったことで、社員からは「思想統制ですか?」という反発の声が…。このことが原因で社員との溝が生まれ、離職率は悪化。社員が入社しても毎年辞めていく状況がしばらく続きました。

「なぜ社員は理解してくれないのだろうか」と悩んでいた私に、盛和塾の先輩経営者がかけてくれた叱責の一言がすべてを大きく変えることになったのです。

——その一言とは?

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