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ホワイトカラー・エグゼンプション

2018年8月6日(月)更新

ホワイトカラー・エグゼンプションは、労働時間に関係なく、成果に応じて賃金が支払われるアメリカで生まれた考え方・制度を指します。対象者のほとんどが、ホワイトカラーであることから、この名前が付けられました。

目次

「ホワイトカラー・エグゼンプション」とは?

ホワイトカラー・エグゼンプションとは、一定の要件を満たすホワイトカラーを労働時間規制の適用から除外する制度のことです。そのため、「ホワイトカラー労働時間規制適用免除制度」と呼ばれることもあります。経営者にとっては労働時間の規制が免除され、労働時間ではなく成果と報酬を連動させて支払う制度です。

ホワイトカラーの業務はデスクワークなどの頭脳労働が中心のため、ブルーカラーの業務とは異なり、「労働時間に比例して生産性が向上する」とはいえません。ホワイトカラーが従事している業務は労働の価値を時間で計りにくく、労働時間の長さと成果が必ずしも比例しないという特徴があります。そのため、労働時間を基準にして報酬を支払うといった方法では労働者の能力に対して適正な評価ができていない、成果の実情に合っていないと考えられていました。

そこで、短期的な成果に応じて報酬を支払うことによりホワイトカラー層の労働を適正に評価し、「労働生産性」の向上を図ることが、ホワイトカラー・エグゼンプションの目的です。

アメリカ版で免除されるのは主に割増賃金の支払い義務についてですが、日本版の「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、割増賃金だけでなく労働時間に関する規制を含めて免除しようという制度になっています。

ホワイトカラーとは?

国によって社会階層の区分を表すこともありますが、多くは職業の区分として専門職や管理職、あるいは販売や事務などの業務に従事する人たちを指します。

ホワイトカラーの「カラー」はcolor(色)ではなく、collar(襟)のことです。ホワイトカラー(white-collar)は白い襟、つまり、白いワイシャツにネクタイといった服装で働く労働者を意味します。 ことばの由来は諸説ありますが、1950年代半ばに米国の社会学者C.W.ミルズが中間層の労働者を服装の特徴を捉えて分析した著書「ホワイトカラー」が始まりという説もあります。

なお、主にオフィスで働くホワイトカラーに対し、工場などで肉体労働をする労働者は青系の作業服を着ていることが多いため、ブルーカラー(blue-collar)と呼ばれています。

また、エグゼンプション(exemption)とは、課税や義務などを「免除する」という意味があります。