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連載:第7回 中竹竜二さんが聞く【新しい組織・リーダー論】

「成長したい」という若者、「挑戦する」中間管理職を支援。小田急電鉄の星野社長が問いかける「働き方改革」 

BizHint 編集部 2018年9月14日(金)掲載
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小田急電鉄星野社長のインタビューの後編。小田急電鉄の9代目社長に昨年就任した星野社長は、「働き方改革」に取り組みはじめました。90年以上の歴史があり、3,600名以上が働く伝統ある大企業ながら、星野社長が掲げたテーマは「チャレンジ」。これまで電鉄会社では、線路沿いに住宅、レジャー施設、飲食など地の利を生かしたサービスを提供してきましたが、「ネットでのサービスが増えたいま、地域にあるという理由だけで利用してくれなくなる」との危機感があるようです。後編では、若手、中間管理職に求められる「新しい働き方」について伺いました。

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本編に入る前に、前編のポイントを簡単にまとめました。未読の方はこちらからどうぞ。

前編のおさらい

  • 小田急電鉄は、90年以上の歴史あり3,600名以上が働く大企業。これまでは安心・安全、規律ある組織運営こそが第一であり、「効率的じゃなくとも昔ながらのやり方を守る」ことを良しとしてきた。だが、9代目社長に就任した星野氏はここにメスを入れようとしている。
  • 星野社長がリーダーとして大事にしているのが「コミュニケーションとスピード」。コミュニケーションは現場との対話。お客様と日々接している最前線の声にこそ、会社の課題、改革のヒントがある。スピードは即断即決という意味。社員から聞いた課題には即対応する。些細なことでも日々変化があれば、組織風土も変わっていくと期待している。
  • 対話を重視するのは、「命令」で人は育たないから。リーダーとしてコーチング理論を参考にしている。
  • 「会社はどうせ対応してくれない」と社員は思っている。だからこそ小さなことから日々変えていく。
  • 人は大きな目標、評価、インセンティブでやる気になるのではない。日々の進捗、目で見える変化が確認できてこそやる気になる。

ネットサービスがライバルに、鉄道会社の社員の働き方改革

中竹竜二さん(以下中竹): 前編で、星野社長は 「市場環境の変化で、鉄道会社とはいえ地の利を生かしたサービスだけでは厳しい時代になってきた」 とおっしゃりました。その結果、「社員たちに期待される成果、働き方も変わってくる」とも。「市場環境の変化」と「働き方」について、一部、前編の繰り返しになりますが、改めてお伺いしたいのですが。

星野晃司社長(以下星野): はい、まず、市場変化について。鉄道会社では、沿線上に生活に関する数々なサービスも提供してきました。不動産に飲食、レジャーもそうですよね。駅から降りてすぐにいろんなサービスが利用できることが、お客様の求めることだったんですね。

それを変えたのがインターネットです。ネット上では、いまや食材からレジャー、不動産でもなんでも購入できる時代です。駅前やエキナカにあるという理由だけで、沿線に住むお客様が小田急を利用してくれるといえば、それはもう違うわけです。それでも、小田急を積極的に利用してくれる理由はどこにあるのでしょう。それに応えるだけのサービスの魅力をもっと高めていかないといけない。そのためには、それぞれのサービス分野で専門性が高い社員がもっと必要ですし、新しいサービスに挑戦する人たちが必要なんです。

挑戦とは、新しい事業・サービス、プロジェクトもそうですし、従来の仕事の非効率な部分を取り上げて、改善していくことも「挑戦」です。 テーマは山ほどあります。もちろん、失敗することもあるかもしれませんが、それでも挑戦する人たちが増えた結果、海外へも小田急のサービスを展開できるようになると思っています。

「自由にやれ、責任はおれがとる」と言うだけのトップはダメ

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