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連載:第3回 組織改革 その根幹

「頑張るのがダサい」組織を変えたリーダーの信念。超トップダウンが自律型組織に変わった“ある施策”

BizHint 編集部 2025年5月15日(木)掲載
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80年以上の歴史を誇る、ネジの専門商社である隅田鋲螺製作所。隅田貴昭社長が同社に入社した際、トップダウンで社員のモチベーションが希薄、「頑張ることがダサい」とさえ言われる風潮や、個人商店的な働き方に大きな危機感を抱きました。そんな組織が大きく変わったのは、2019年の社長就任と同時に取り組んだ“ある施策”が影響しているそう。現在はトップダウンの「指示待ち組織」から、社員が主体的に考え行動する「自律型組織」に変貌を遂げ、売上・利益ともに右肩上がりで成長しています。同社の歩んだ軌跡と、組織改革を成功させた社長のリーダーシップに迫ります。

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強烈なトップダウンで「頑張ることがダサい」とさえ言われる組織だった

――隅田社長が入社されたのは2008年ですが、当時はどのような状況だったのでしょうか?

隅田貴昭さん(以下、隅田): 当時、先代である私の父が社長を努めていたのですが、完全なトップダウン体制で、ただ指示を待って動くだけの組織でした。「売上が悪いから、新規案件を獲得してくるように」と指示が出れば行く。社員のモチベーションは「怒られないようにどう立ち回るか」。当時は評価制度もなく、 「やってもやらんでも一緒なのに、なに頑張ってるの?」 という声を社内で聞いたときは衝撃でした。「頑張ることがダサい」とさえ言われる風潮があったんです。

その結果、個人商店的な働き方が根付いていました。自分の仕事だけをやればいいという感覚で、他のメンバーがトラブルを抱えていても「あいつ大変やなぁ」と言いながら帰っていく、誰も助け合わない。当時は発注などのやりとりが基本FAXだったのですが、担当者が休んだり出張に行ったりすると仕事が完全に止まってしまうんです。「大至急対応」のFAXが、デスクにそのまま残っていて、誰も代わりに対応してくれていない…。当社は北海道から鹿児島まで全国に顧客がいるのですが、仕事が止まってしまうから出張に出かけられず、でも「売上を伸ばせ」と言われる…。この矛盾にみんな悩んでいました。

――そこから大きく変わったきっかけは何だったのでしょうか?

隅田: 2017年から僕が全社員と面談を行うようになったのですが、その中で「もっと頑張りたい」「会社はもっとこうあるべきだ、このままではまずい」といった、自分自身や会社の成長を望む声が出てきたんです。そこから、 「頑張りたい人が胸を張って働ける組織にしたい」 そんな思いが、自分の中で大きくなっていきました。

そして僕が社長に就任した2019年、“ある施策”を導入したんです。この施策が、社員一人ひとりが自分の考えや意見を積極的に発言し、主体的に行動する自律型組織に変わる礎になったと考えています。

――その施策とは?

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