連載:第15回 ヒット商品を生む組織
7年で100店舗へ。やっぱりステーキ、真似できそうでできない超ロジカル経営
「やっぱりステーキ」の快進撃が止まりません。コロナ禍にも「テイクアウト」で活路を見出し、SNSとマス広告を絡めたPR戦略も成功。2023年内には100店舗突破が見えてきました。「町のステーキ食堂」というコンセプトの店舗運営ノウハウは、ステーキ店だけでなく飲食業界の常識を変えつつあります。快進撃の理由はどこにあるのか?やっぱりステーキを運営する株式会社 ディーズプランニング 代表取締役 義元大蔵さんに大躍進の秘密を聞きます。
株式会社 ディーズプランニング
代表取締役 義元 大蔵(よしもとだいぞう)さん
1975年、那覇市生まれ。18歳で語学留学のため渡米し、27歳で帰国。アメリカと日本の複数企業で、飲食、広告、物流、IT、卸しなど、様々な事業に携わる。40歳で独立。2015年「やっぱりステーキ」を大ヒットさせ、全国に約90店舗を展開。グループ内ではステーキのほか、沖縄そば、唐揚げ、居酒屋も手掛ける。
ステーキの概念を再定義。快進撃を生んだ視点
――低価格帯のステーキで快走されています。要因は何だとお考えですか。
義元大蔵さん(以下、義元): 旧来のステーキのイメージは「ハレの日に食べるもの」と「男性」。それを壊したことが大きかったと思います。
ステーキを日常の食事にするために必要なこと、それはまず価格です。「ランチは1,000円まで」というのが、私がサラリーマン時代に感じていた外食のコスト感です。 ラーメンや蕎麦と比較検討できる「1,000円」がステーキへの抵抗感を減らした と思います。
そして、女性がひとりでも入れるお店。女性は男性に比べ、食事をする姿を見られたくない傾向があると思います。そのため、店内には壁に向けたカウンター席を設けました。ステーキ店ではこれまでになかったレイアウトです。2015年に出した1号店はカウンター6席すべてを壁向きにしました。結果として 女性のお客様は4割にも 。これはステーキ店としては異例でしたが、まさに目論見どおりでした。
――赤身であるミスジ肉のステーキが画期的でした。
義元: これもゼロベースで、ロジカルにニーズを考えた結果です。サーロインはステーキの王様と言われますが、実は脂身が多く、避ける女性は多い。脂の少ない肉といえば赤身ですが、以前はそれほど流行ってはいませんでした。
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