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連載:第14回 ヒット商品を生む組織

マーケティングって何なんですかね?300年企業で「社長の却下」からヒットが生まれる関係性の妙

BizHint 編集部 2022年9月16日(金)掲載
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創業宝永年間、京都の地で、300年以上の歴史を紡ぐお香の老舗、松栄堂。それぞれの時代で挑戦を続けてきた同社で、12代目の畑 正高さんが手掛けた新しい香りのブランド「リスン」。従来とは異なるスタイルで香りを提案しています。それから30数年、最近店頭に設置してヒットしているサービスは、社長の「却下」から始まったものだとか。これらの誕生裏話と合わせ「老舗が守るべきもの、挑むべきもの」について伺いました。

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株式会社 松栄堂
代表取締役社長 畑 正高さん

1954年京都市生まれ。同志社大学商学部卒業後、渡英。翌年、松栄堂に入社。1998年、同社代表取締役社長に就任。香文化普及発展のため国内外での講演、文化活動にも意欲的に取り組む。2004年ボストン日本協会よりセイヤー賞を受賞。京都経済同友会理事、同志社女子大学非常勤講師、また過去には京都府教育委員、環境省 かおり環境部会委員などの公職も務める。著書に『香清話』(淡交社)、『香三才』(東京書籍)などがある。


インセンスブランド「リスン」。定着のための視点

ーー300年の歴史の中では新しい香りのブランド「リスン(Lisn)」。発売から30年を超え、定着できた理由はどこにあったのでしょうか。

畑 正高さん(以下、畑): 80年代当時、「どうすれば香りをもっと楽しんでもらえるだろう?」とずっと考えていました。日本人なら誰でもお香やお線香と言えば「知っている」と答えます。しかし、その理解はすごく断片的だし、勘違いや思い込みもあります。消費者は私も含めて自分の辞書で判断しがちです。「お香」と言っている限りは、その先の扉――お香に馴染みのない、新しいお客様――を開けることはできません。 お客様が立ち止まって「これって何?」と聞いてくれる商品をつくらなければ と考えました。

お香でありながらお香でない何か。そのアイデアのきっかけをくれたのは、私が20歳頃に訪れたアメリカでの出来事でした。とあるホットドッグ屋の壁に掲げてあるメニューに「Not Dog」とあったんです。

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