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連載:第48回 成長企業 社長が考えていること

マネーフォワードCEOが考える、新規事業と組織の成長。新たな価値を提供するために経営者がやるべき「仕事」

BizHint 編集部 2022年10月7日(金)掲載
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2012年の創業から10年を迎えた、株式会社マネーフォワード。金融に変革をもたらしたサービスは、いかに生み出されてきたのか。代表取締役社長CEOの辻庸介さんに話を聞きました。

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株式会社マネーフォワード
代表取締役社長CEO 辻 庸介さん

1976年大阪府生まれ。2001年に京都大学農学部を卒業後、ソニー株式会社に入社。2004年にマネックス証券株式会社に参画。2011年ペンシルバニア大学ウォートン校MBA修了。2012年に株式会社マネーフォワードを設立し、2017年に東京証券取引所マザーズ市場へ上場、2021年に第一部へ市場変更(2022年4月に市場区分の見直しに伴い、プライム市場へ移行)。2018年2月 「第4回日本ベンチャー大賞」にて審査委員会特別賞受賞。新経済連盟 幹事、経済同友会 幹事、シリコンバレー・ジャパン・プラットフォーム エグゼクティブ・コミッティー。


採用を急ぎすぎたことで組織に生じてしまった「成長痛」

――この10年で、マネーフォワードはお金の見える化サービス「マネーフォワード ME」や法人向けバックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」など、日本のフィンテックをリードするさまざまな事業を生み出してきました。新規事業の創出にはさまざまな難局があったと思うのですが、そうした場面ではどのようなことを意識して決断をされてきたのでしょうか。

辻 庸介さん(以下、辻): 経営者として「メンバーに無駄な努力をさせたくない」と常に思っています。売れないものをひたすら売れだとか、そんなことはさせたくないんです。ビジネスモデルやプロダクトの勝ち筋を考えるのは、経営者の仕事ですから。

私の場合、課題を整理する際は「人」「物(サービス)」「お金」の3つにフォーカスして、今ある戦力で戦えるのか考えます。人が足りないのか、もしくは、もっといい人材が必要なのか。物やサービスは要望に対して適切に対応できているのか。投資額は十分なのか、それとも資金調達が必要なのか――。すべてをパーフェクトに解決することは難しいにせよ、この3つのうちどれかが成長のボトルネックとなっているはずです。

――マネーフォワード社が成長するうえでボトルネックとなった部分には、たとえばどのようなものがあったでしょうか。

辻: まさに「人」の部分ですね。会社の成長に追いつこうと採用を急いだせいで、組織にひずみが生じてしまったことがあるんです。来てくれた方はそれぞれ一生懸命取り組んでくださるんですが、考え方の違いから行き違いや衝突が起こり、互いを傷つけるようになってしまって。組織の空気を乱すメンバーが入り込んだり、有望なメンバーが会社を離れたり、体の成長に心の成長が追いつかない、思春期のような状態が何年も続きました。

――その状況からどうやって脱したのでしょうか。

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