連載:第55回 IT・SaaSとの付き合い方
「経営者が無関心」は致命的。生成AIを使わない企業がすでに陥っている2つの危機


「うちは生成AIなんてまだ必要ない」生成AIの企業導入が加速する中、まだ本格的な活用に踏み切れていない経営者・管理職の方もいるかと思います。その中には、仕事を奪われる恐怖が先に立つ人もいれば、使い方がわからないから敬遠する人、何となく怖いからと直感的に避けている人もいるでしょう。しかし、「使わない」ことのリスクが急速に高まっていると警鐘を鳴らすのは、一般社団法人生成AI活用普及協会の業務執行理事 兼 事務局長を務める小村亮さん。一体なぜなのか?また、生成AIの導入が進んでいる企業は、どのようなアプローチで成果を上げているのか。その実態を伺いました。

生成AIを使わないことが“最大のリスク”の時代に
――企業の生成AIの導入状況について教えてください。
小村亮さん(以下、小村): 調査によって数値は異なりますが、私の肌感覚としては、生成AIを「使いこなせている」と言えるレベルの企業は10%以下だと思います。社員が定期的にChatGPTなどのツールにログインしているといった、生成AIを「使う」ことが常態化している企業で考えても、40%程度でしょう。
大企業と中小企業を比較すると、間違いなく大企業の方が進んでいると思います。投資対効果が読みづらい分野への資本投下においては、中小企業はどうしてもハードルが高くなります。また大企業は、ツールを導入するだけでなく生成AIを使いこなすための教育の必要性にいち早く気づいているという印象がありますね。
現在において生成AI活用は「やるかやらないか」ではなく、「いつから、どのように始めるか」のフェーズに入っていると考えています。「やらない」「導入しない」という選択肢はないのです。 生成AIについては、「使わないことそのものが最大のリスク」となる時代 なのです。
中でも危険なのが 「経営トップが無関心、もしくは利用にブレーキをかけている」 ケースと言えるでしょう。
――詳しく教えてください。
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バックナンバー (55)
IT・SaaSとの付き合い方
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