連載:第3回 中竹竜二さんが聞く「伸びる組織」
「客を断る会社」と言われても貫いた二代目社長の信念
産業廃棄物の減量化・再資源化を行う埼玉県三芳町の石坂産業。2代目の石坂典子さんが継いだときには、ダイオキシンや不法投棄の負のイメージが大きかったそう。そこから、里山保全活動や循環型農業などに取り組み、業界をリードする存在になっています。どのように石坂さんが組織文化も含めた企業改革を行ってきたのか。中竹竜二さんが聞いていきます。
石坂産業株式会社
代表取締役 石坂 典子さん
1972年東京都生まれ。米国に短期留学後、92年に父が創業した産業廃棄物中間処理業の石坂産業に入社。埼玉県所沢市周辺の農作物がダイオキシンで汚染されているとの報道を機に、「私が会社を変える」と父に直談判し、2002年社長に就任。「自然と地域と共生する企業」を目指し、「見せる・見られる」五感経営を実践。先進的な環境配慮型企業への変革を果たすと共に、里山保全再生にも取り組む。
産廃業で根本から改革を断行
中竹竜二さん(以下、中竹): 石坂典子さんは、産業廃棄物の再資源化をリードする石坂産業2代目として、「産業廃棄物は資源であり、それは再生して次につなげるべきものだ」という強い信念により、減量化・再資源化率は業界トップの98%。さらに工場を外部に公開したり、里山再生保全活動や循環型農業の運営、環境教育も手掛けたりするなど、サスティナビリティを目指した様々な取り組みで、業界全体に旋風を巻き起こしました。ご著書や過去の記事なども読ませていただきましたが、産廃業で根本から改革を断行するというのは大変な道のりだったんですね。
石坂典子さん(以下、石坂): 弊社には1日400台くらいのトラックが来ます。かつては、ものすごくガラの悪い運転手も結構多くて、くわえタバコでクラクションをビービー鳴らされ、怒号が飛び交うこともしょっちゅうでした。こういう無礼な対応をされるというのは、この業界の特徴だと思います。でも私が社長になり、そういうお客様は全部お断りするようになりました。「石坂産業は客を断る会社」っていうので有名になったくらい(笑)。
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