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連載:第10回 成長企業 社長が考えていること

中小企業こそITで業務効率化。50年連続黒字の社長に聞く「全体最適」の仕組み

Logo markBizHint 編集部 2020年2月17日(月)掲載
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自動車向けパイプ部品の製造を主力とする東京都青梅市の武州工業。ITを活用した生産管理システムを自社開発し、効率化を進めることで生産性を20%もアップ。さらには医療用器具やロケットの部品など他分野にも進出し、50年以上にわたって黒字経営をつづけています。多くの中小企業がIT活用に積極的になりきれないなか、なぜ同社はここまでITを活かした経営を実現できたのでしょうか?社長の林 英夫さんにお話を伺いました。

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武州工業株式会社
代表取締役社長 林 英夫さん

大学卒業後、株式会社ヤシカ入社。1976年に武州工業株式会社に入社。1992年に代表取締役社長に就任し、早い段階からインターネットサービスプロバイダの立ち上げなど、IT化に取り組む。自社開発した生産管理システムBIMMSによる生産性向上に取り組むなどして50年連続黒字を達成し注目されている。「攻めのIT経営百選」、「はばたく中小企業300社」など受賞多数。


社員の自発性をうながす組織づくりこそがIT活用の土台

――まず武州工業の事業についてお教えください。

武州工業は、自動車やトラックに使用されるパイプ部品を毎月900種類、90万本製造しています。1952年の設立当初から培ってきたパイプ曲げ加工の技術を活かし、医療機器や航空・宇宙分野にも進出。製品の企画から設計、製造、納品までをワンストップで対応することができます。当社では、材料を必要な時に必要な分だけ調達し、一部の部品は最短48時間で納品するなど在庫管理を徹底し、「抱えないこと」によるコスト削減を実現しています。

――御社における生産性向上の施策について教えてください。

当社の作業に合わせ、ITを駆使した生産管理システムを自社で作成しました。これにより社員のパフォーマンスを段階ごとに見える化することができ、生産性の向上につながりました。

武州工業では長年「一個流し」という生産方式を採用してきました。分かりやすく言えば「ラーメン屋さん」のようなものです。一人の社員を囲むように機械を並べ、社員が順次と機械を移りながら部品を完成させていきます。ラインに製品を流して、それぞれの社員が一部分だけを担当するのではなく、お客様の注文を受けた一人の社員が一点ずつ生産します。

「一個流し」では、一人の社員の裁量と責任が大きくなります。材料調達から加工、品質管理、出荷管理までを一人で行います。お客様から注文が入るたびに作るので、作り置きもありません。一方で、作業者によるバラツキというリスクが出てきますが、製作する製品ごとに検査治具を用意することで一定の品質を担保しています。


完成したパイプ部品を並べる社員。武州工業では、社員一人ひとりに任されている仕事が異なるため、積極的に仲間と声を掛け合って情報を共有している。

当社の経営陣はフランチャイズ本部のように、社員のバックアップに専念します。一個流しは自動車メーカーのLCC (Low Cost Countries)化 への対策としてはじめましたが、結果的に多能工を育てることにも寄与しましたし、生産性の向上にも大きく貢献しました。

多くの会社ではトップダウンで方針が決まり、ボトムアップで改善をしていくケースが多いですよね。しかし当社は1軒のお店を任されている人が大勢いるイメージです。目の前のものづくりに関して他責にならず「自分ごと」として取り組める仕組みになっています。

――社員の教育はどうされているのでしょうか?

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