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連載:第9回 組織作り その要諦

「組織にはリーダーとプレイヤーの2種類だけでいい」と言い切る経営者。持続的に成長し合う組織づくり

BizHint 編集部 2023年12月1日(金)掲載
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株式会社アドバンスト・メディアは音声認識ソフトウェア市場、クラウドサービス事業で国内シェアナンバーワン。2024年3月期第2四半期決算では、営業利益で72.6%もの増益を成し遂げ、これからますますの成長が期待される会社です。企業の成長を支えるのが同社ならではのリーディング論。創業社長の鈴木さんは「ドラッカーのマネジメントは時代に合っていない」と語ります。一体どういうことなのでしょうか?詳しく伺いました。

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株式会社アドバンスト・メディア
代表取締役会長兼社長 代表執行役員 鈴木 清幸さん

1952年愛知県生まれ。京都大学大学院工学研究科化学工学専攻博士課程中途退学。1978年、東洋エンジニアリング株式会社に入社。1986年に株式会社インテリジェントテクノロジーに入社。1989年研究開発部長を経て、常務取締役に就任。1997年株式会社アドバンスト・メディアを設立。2005年6月に東証マザーズに上場。


AIの普及を目指してスタートした音声認識で日本一に

――音声認識を軸に起業された経緯、きっかけを教えてください。

鈴木 清幸さん(以下、鈴木): 当社のビジネスは日本とアメリカの音声認識市場の同時開拓プロジェクトとして始まりました。そのきっかけは株式会社インテリジェントテクノロジーに在職時、AIビジネスのパートナーであったカーネギーメロン大学(CMU)の当時の音声認識分野の最先端をゆく研究者たちに巡り合えたことにあります。私の日本を起点とした音声認識市場の同時開拓の誘いを彼らが受けてくれたのです。

私はアメリカで1984年辺りから顕在化した第二次AIブームに魅せられAIの研究開発に携わりましたが、AIの普及にいそしむ一方で、キーボード入力でAIへ指令を出すことに限界を感じていました。そんな私にとって、アメリカの国防高等研究計画局(DARPA)にて最高水準の音声認識の技術として認められた彼らの音声認識に触れられたことが人生を変える大きなきっかけになりました。

――アドバンスト・メディアの強みはどのようなところにあるのでしょうか?

鈴木: 創業当時の他社の音声認識は、人によって微妙に異なるイントネーションや音域などに対応させるための事前学習(エンロールメント)を必要としました。私たちはそこをもっと賢く、誰がいきなり使っても精度が出るような音声認識を開発して、市場開発において独立独歩の地位を築けたんですね。

それから、音声認識を用いたアプリケーションやサービス(以下、アプリ/サービス)を業種、業界で特化させた「領域特化型」の製品にしたのも大きな特徴です。

現在、アドバンスト・メディアでは、医療、コンタクトセンター、建設業界、製造物流業界など、さまざまな分野に音声認識を特化させたアプリ/サービス製品を展開しています。この戦略と技術によって弊社の音声認識製品は国内シェアナンバーワンを誇りますし、日本語分野ならGAFAMにも負けないと自負しています。

音声認識を事業として成立させるためには、それぞれの業界の仕事の目的を理解し、目的の達成を行う仕事のサポートができるようなものでなければなりません。つまり、音声認識を行うだけでなく、たとえば、音声認識技術とAIとを連携させることなどでビジネスの生産性や品質の向上に資する製品づくりをしていこうと考えています。

チームにはリーダーとプレイヤーの2つだけでいい。それぞれの役割とは

――組織をリーダーとプレイヤーの2つに分けるというお考えがあるそうですね。

鈴木: はい、アドバンスト・メディアでは、会社や人の成長を考えるときに、組織はリーダーとプレイヤーといった“役割”をベースとして構成すべきと考えています。リーダーの役割とは目標を設定することとプレイヤーへの支援、そして、プレイヤーの役割とは目標を達成することです。この“シンプルさ”こそ重要と考えています。

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