close

はじめての方はご登録ください(無料)

メニュー

BizHint について

カテゴリ

最新情報はニュースレター・SNSで配信中

連載:第47回 経営危機からの復活

V字復活の組織に学ぶ「人事評価の勘所」自律型組織を作る絶対条件

BizHint 編集部 2023年9月6日(水)掲載
メインビジュアル

「去るのも地獄、残るも地獄…」530億円の欠損金を抱え1998年に事実上の経営破たん、ハードなリストラを経てV字復活を果たしたコープさっぽろの再生を牽引した現理事長の大見英明さんは、当時をそう振り返ります。大量リストラを経てなお非営利団体にのしかかる、売上と利益の同時追求、給与減額・賞与なし、週休1日化、一日13時間労働…。絶体絶命の状況から、優秀人材を見つけ出し、ぬるま湯組織を脱し、さまざまな施策を打ち続けたことで、現在は全国の生協で第2位の売上高にまで成長しています。「ぬるま湯」になる理由や、再建に至る取り組みについて伺いました。

メインビジュアル

生活協同組合コープさっぽろ
理事長 大見英明さん

1982年北海道大学教育学部を卒業後、生活協同組合市民生協(現コープさっぽろ)に入協。5年後に核店舗であるルーシー店の支配人となる。リニューアル本部長、水産部長、常勤理事商品本部長などの役職を経て、2007年に理事長に就任。経営破綻から一転、全国第2位の売上高の生協となる。2022年より小樽商科大学商学部特認教授を務める。


巨大なぬるま湯組織。30代で幹部に抜擢されるも、経営破たん

――コープさっぽろは1998年に経営破たんし、その後V字復活を果たされています。大見さんが入協された頃のコープさっぽろはどのような状況だったのでしょうか?

大見英明さん(以下、大見): 私の入協は1982年です。学生時代に北海道大学の生協でアルバイトをしていたのですが、そのご縁がきっかけで、そのまま職員として入協しました。

入協当時から、経営状況は決して良いとは言えない状況で、 入協後しばらくして給料が下がった時は「…やばい!」と感じましたね。

パートなどは除いた正規職員が2500人ほどという巨大な組織だったのですが、その雰囲気は、いわゆる「ぬるま湯」。何かを変えようという空気や危機感のようなものはなく、実際に業務を進める上では「ムダな仕事が多い」と感じていました。

私は若い頃から幹部クラスが集まる会議に参加させてもらっていたのですが、その会議が平気で5時間くらいかかる。全体の情報収集の場といえば聞こえはいいのですが、 正直ダラダラと時間ばかりが過ぎていく…。「反面教師だな」と思っていました。

――「ぬるま湯」になっていた理由は何だったのでしょうか?

大見: いろいろな要因はあると思いますが 確実に言えるのは…、

この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})

close

{{selectedUser.name}}

{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}

{{selectedUser.comment}}

{{selectedUser.introduction}}