close

はじめての方はご登録ください(無料)

メニュー

BizHint について

カテゴリ

最新情報はニュースレター・SNSで配信中

連載:第21回 IT・SaaSとの付き合い方

F1オランダGP会場に行列がなかった理由。モバイル一つで世界を変えるEU企業が一貫してこだわるもの。

BizHint 編集部 2022年9月30日(金)掲載
メインビジュアル

「スポーツやコンサートなどの大規模イベントで、参加者が不便を強いられるのは仕方ない」と思っている方がいれば、それは過去の話になるかもしれません。2022年9月に開催されたF1オランダグランプリ。1日あたり10万人以上の観客を迎えたこのイベントでは、各所で「行列が見られなかった」と言います。そこには、企業と顧客のコミュニケーションをテクノロジーで解決するグローバルテック企業CM.comの存在がありました。創業から約20年で、BMWやIKEA、UNICEFなどをサポート。世界23ヶ国28ヶ所に拠点を構え、2018年には日本法人も設立した同社。今回、ジェネラル・マネージャーのホドニー ベナジさんと日本法人のカントリーマネージャー、中藤丹菜さんに話を聞きました。[sponsored by CM.com Japan 株式会社]

メインビジュアル

20世紀末のオランダ。不便な顧客体験に革命を。

――創業からの経緯について教えてください。

ホドニー ベナジさん(以下、ホドニー): CM.comは、1999年にオランダ南部のブレダで、二人の創業者によって設立されました。当時はイベントに行くにあたって、紙ベースのチケット・情報がベースで、決して「良い顧客体験」ができている状況ではありませんでした。イベントの運営側とお客様、双方のコミュニケーションが上手く取れていなかったのです。

この課題を解決するために、当社はSMS(ショートメッセージサービス)を活用して、両者がスムーズにコミュニケーションできるサービスを提供しました。SMSは相手の携帯電話番号さえわかれば、双方向にメッセージをやり取りできます。 これは当時、大きなイノベーション でした。

イベントオーガナイザー(イベントの企画・運営者)は顧客とスムーズにコミュニケーションでき、顧客もまたより良い参加体験が得られる。結果的にイベントの売上にも繋がり、成功を収めました。これは、モバイルによって「企業とお客様との距離を近づけられた」ことを意味します。

SMS配信に始まり決済や電子承認へ。テクノロジー&グローバルは、創業時からブレない。

――成長・飛躍のきっかけとなった出来事はありますか?

ホドニー: 大きなきっかけ2つあります。1つは我々がモバイル決済に入っていったというところです。その認可を取得し、お客様のクレジットカード決済までサポートできるようにしました。

もう1つは、グローバル展開。オランダから始まり、ヨーロッパだけでなく、その他の大陸にも進出したというところは大きな転換点ですね。企業としても成長でき、2020年2月にはオランダ本社がユーロネクスト・アムステルダムに上場することができました。

――競合優位性、他社との違いはどこなのでしょうか?

ホドニー: SMS自体は、早い段階から「1つのメッセージのチャネルでしかない」と考えていました。そこに、独自開発のソフトウェアを組み合わせて決済からチケット発行、電子承認の部分までをも包括的に行うことができるのは、おそらく当社だけであると自負しています。

決済についても、他社がやろうと思えばできたかもしれません。しかし、我々は 創業以来「テクノロジーを通じてクライアントをいかに成功に導くか」そして「いかに簡単に、素晴らしい顧客体験を提供するか」という思想 をもとに動いてきたことが大きいのではないでしょうか。

未来を考え、一歩先を考える。 会社のDNAとして、イノベーションが大好きな仲間が集まっています。 そこへの投資は怠らないようにしています。

CM.com General Manager Hodny Benazzi(ホドニー・べナジさん)

F1のイベント運営で自社技術をすべて見せる。数十万人規模のイベントでも、行列ができない。

――2022年9月に行われたF1オランダグランプリについて教えていただけますか?

ホドニー: オランダグランプリは、2021年に数十年ぶりに復活しました。当社はそのタイミングからスポンサー・運営のサポートを行っています。もともと、近年オランダでF1グランプリが開催されていないということで、ハイネケン社などと一緒に再誘致の活動を続けてきて、それが実った形です。

――なぜ、スポンサードしようと考えられたのでしょうか?

ホドニー: 理由は多々ありますが、とにかく「巨大なイベント」であるということです。何しろ 2~3日のイベント期間中に40万人もの集客 があります。これはオランダでは最大級、世界的にも超巨大なイベントと言って良いでしょう。

我々は今、イベントで必要な全てのアクションをサポートできます。予約から始まり、チケットの発券・決済、会場での物販やそのためのハードウェア、店舗ごとの計算システム。さらには、お客様を含めたメッセージのやり取りや24時間対応の会話型AIチャットボット。そしてそれらすべてを支えるソフトウェア。当社は、これを1社でカバーできます。

F1のような世界的なイベントで、運営側とお客様側の双方に素晴らしい体験を提供する。当社の技術を余すことなくお見せできる機会だと考えました。

F1オランダグランプリでは、会場の内外各所でCM.comのテクノロジーが活用されている。

――主催・運営側やお客様からどのような反響がありましたか。

ホドニー: まだ正確な統計を取ったり、フィードバックを集めたわけではないのですが(取材は同グランプリから1週間後)、実は私自身、現場にいました。現場で見聞きした声をお伝えすると、皆さん非常に素晴らしい体験をされていたと感じることができました。

運営側としては、前年の2021年より格段に規模が大きくなっているわけです。2021年は新型コロナの影響で国外からのインバウンドはほとんどない状態。2022年は海外からもお客様がいらっしゃるということでスケールが大きくなりました。それをしっかりと成功に導けたことに、高い評価をいただきました。

実際、現場にいても運営はかなりスムーズに感じられましたし、行列はほとんど見られませんでした。数多くのお客様がいるにも関わらず、それを上手く分散させ、適切な運営によってお客様・運営双方の体験を向上させる。 その部分への評価はとても高いです。

――行列が見られないというのはすごくわかりやすいですね。

ホドニー: 私も実際に見ていました。沢山の人がゲートに向かっているのに、どういうわけか、詰まらずに渋滞を起こしていない。 純粋に「すごいなあ」と感じましたね。

――F1グランプリ、他国開催での参画もお考えですか?

ホドニー: そうですね。そういった議論も進めている所です。世界的に見ても、このような巨大イベントの運営・顧客体験のすべてをワンストップでできる会社は希少です。世界的な展開をどんどん進めていきたいですね。

企業とお客様とのコミュニケーションをもっとスムーズに、心地よくしていく。

――グローバル展開について教えてください。

ホドニー: 世界を舞台に新たな領域にチャレンジして成長していく。これは創業当初からの目標であり、ぶれることは絶対にありません。 我々にとってまず大切なことはクライアントの成長 です。世界各国・各地域への進出では、文化的な背景も踏まえた上で、長期的な関係を築いていくことを考えています。

さらには社会貢献。 我々は我々のサービスを通じて顧客体験が素晴らしいものになり、また人々の生活がよりシンプルに、よりスムーズになるということを目指しています。 そうした社会的価値の向上を念頭に、それぞれの地域の方々と成長していきたいと思っています。

――CM.com Japan株式会社、カントリーマネージャーの中藤さんにお伺いします。日本市場の特徴や、目指すものを教えてください。

中藤丹菜さん(以下、中藤): 日本においては海外、特にヨーロッパとは文化が違います。例えば、当社はSMS配信事業から始まっていますが、そもそもSMSはコミュニケーションメッセージングツールとして海外ではものすごく使われています。他方、日本ではそこまでは使われていません。

同様に、企業とお客様とのコミュニケーションという観点でも、双方向というのはあまり馴染みがありません。そしてお店に問い合わせをしようとすれば、Eメールや電話といった旧来からの方法を使うことがまだまだ一般的です。

そうした背景を鑑みると、当社としてはまず日本の文化・慣習に合わせる、いわゆるローカライズ、そしてカスタマイズを進めていこうと考えています。他の地域で成功している「双方向のコミュニケーション」のサービスをそのまま提供するのではなく、まずは 日本の社会をより良くする、多くの企業とお客様がより良いコミュニケーションができるようにすることを目指す。日本ならではのサービスにしていく ことが、日本法人である私たちの役割であると考えています。

CM.com Japan Country Manager 中藤 丹菜さん

――日本におけるカスタマイズとは、どのようなものでしょうか?

中藤: 海外ではコミュニケーション手段としてWhatsAppというメッセージアプリがメジャーですので、それに合わせたサービスを当社も提供しています。これは日本であればLINEにあたります。ですので、LINE用に技術・サービスを提供するような形はあると思います。

また技術的な部分だけでなく、使い方の面で合わせていくことも必要です。日本ならではの商習慣やコミュニケーションはありますので。

当社のサービスがどのように日本企業で使われているか、実例をお話しするとわかりやすいかと思います(活用事例はこちら)。例えば、建設会社における不正ログイン対策や緊急時の連絡などは好例かもしれません。災害や安全に関する緊急連絡は、メールよりもSMSのほうが伝わりやすいですし、携帯電話番号だけで一斉送信ができるので利便性も高いです。建設業のように、多くの方が関係する業種において、全体への情報共有が手軽にできます。

そして病院と診察予約者とのコミュニケーション。病院側は基本的に患者様の電話番号は把握している業界ですし、メールを使うよりも手間が省け、しかも連絡がつきやすい。診察予約のアラートや診察案内などを配信することで、双方がスムーズに診療に臨めます。

――コミュニケーションの課題、実はいろいろな所にありますよね。

中藤: そうですね。特にマーケティング分野での課題をよく耳にします。 顧客へのメールマーケティングの効果がなかなか出ないとか、電話に出てもらえないとか…多くの企業で課題になっている と思います。

例えば、それを解決するものとして当社では「Mobile Marketing Cloud(MMC)」というSMSとEメール配信効果を最大化するマーケティング・パッケージを提供しています。これはSMSとEメールを発信するだけではなく、付属の機能であるカスタマーデータプラットフォーム内で顧客データを元に配信ターゲットを設定したり、簡単にランディングページを作成できます。

例えば、犬好きには犬の情報を、猫好きには猫の情報をと、その情報を欲しい人に届ける事ができます。これによりメルマガやSMSのCVRの向上や、新しいコミュニケーションツールとしての活用などが期待できます。 もちろんその裏側には、当社のテクノロジーがあります。今、日本の企業が困っている課題をダイレクトに解決できるはず です。

そして日本ではコロナ禍もあって、いよいよ脱ハンコが叫ばれるようになりました。この部分では、電子署名APIサービス「CMサイン」もお役に立てると思います。ペーパーレス化と合わせ、契約におけるやり取りをもっとスムーズにすることで、多くの日本企業の業務を楽にしていきたいですね。

日本の企業では特に、今まであったものをスイッチするのはすごくハードルが高いと思います。ですので 「まずはお客様がお持ちの顧客データのEメールアドレスと携帯電話番号をきちんと活用してみませんか?」というのが当社として提供できるわかりやすい価値 になります。

日本の企業は携帯電話番号をデータとして保有してはいるものの、顧客へのコミュニケーションツールとしてSMSはまだまだ活用されていません。まずは顧客データの活用としてEメールと合わせてSMSを顧客への配信に使用することから始めていただければと思います。そして次のステップとして、顧客データをもとにEメールやSMSの受信者それぞれに個別最適化する内容を送ることでより高い配信効果が期待できます。

何より大切なことは、そこにどんなメッセージを送るかです。お客様それぞれに適したメッセージを送りたい、より心地よいコミュニケーション・関係性を築きたいとお考えであれば、当社はきっとお力になれると思っています。

この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})

close

{{selectedUser.name}}

{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}

{{selectedUser.comment}}

{{selectedUser.introduction}}