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連載:第53回 IT・SaaSとの付き合い方

社員半減でも生産性3倍で克服したリーダーの覚悟。価値を生むバックオフィスの作り方

BizHint 編集部 2025年5月7日(水)掲載
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2025年に設立40年を迎えるIT企業、日本コムシンク株式会社。同社のバックオフィス部門が「会社の価値を高める組織」を志向して取り組んだ施策の一つが、IT/SaaS活用です。変化の過程でハレーションや社員の退職が起こりながらも、生産性を3倍に飛躍させることでこれを克服。その経緯や、旗印として掲げられた組織価値向上の取り組み「バリューアップセンター」について伺いました。

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(お話を伺った方)
日本コムシンク株式会社
取締役 バリューアップセンター センター長
米坂 安代 さん


※本記事は取材時点(2025年3月)の情報に基づいて制作しております。各種情報は取材時点のものであること、あらかじめご了承ください。

入退社では30種類の書類を印刷。紙とExcel、Word運用の限界

――貴社では社員情報の管理・入退社手続きなどにIT/SaaSを活用されています。もともとどのような課題を抱えていたのでしょうか?

米坂: いわゆるWordとExcelだらけの世界だった、とでも言いましょうか。 入社退社の手続きとなれば、WordやExcelで作成した書類を印刷、その量は1人分で30種類ほど になっていました。そして社員が記入した書類の内容は従業員データベースのAccessに再入力。当社はエンジニアが多い会社ではあるものの、バックオフィスはWordとExcelでの手作業が蔓延していました。

例えば契約社員の更新手続き。 Excelで書面を作成して印刷、封入、郵送。判子をもらって返送してもらう作業を3ヶ月おきに30人分 行っていました。

また、社員データベースの照会権限は管理本部だけに限定されていたため、部門長でさえ自分の部下の情報確認を管理本部へ問い合わせる必要があり、その都度、管理本部では細かな対応が必要に。

とはいえ社員情報は一元管理されておらず、一つでも変更があれば、関連する全てのExcelファイルをメンテナンスする必要があり、当然ミスも発生。社内からは「情報が古いまま。きちんと仕事してるの?」と言われることもありました。

総務・労務をはじめとしたバックオフィスのスタッフは一生懸命仕事をしているのに、なぜこんなことを言われなければならないのか? 私は管理本部を預かる立場として憤りを感じていました。

そうした状況を凌ぐ手立てとして「もっと人を増やす」という選択肢はあったかもしれません。しかしそれはあくまで場当たり的な対応。

根本的な原因は「人」ではなく「旧態依然とした紙、Excel、Wordの運用」 だということはわかっていました。しかし旧来のやり方を変えることは、社員・組織のハレーションなど様々なリスクが想定され、なかなか決断できずにいました。

しかしとあるきっかけでバックオフィスに退職者が出てしまい、業務の効率化が急務に…。そこで「ITを使おう!」と腹を決めました。

――退職者が出てしまった、あるきっかけというのは?

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