連載:第2回 変わる新卒採用
テクノロジーを活用し、日本の新卒採用市場に風穴を開ける。セプテーニHDが見据える採用の未来(後編)
企業と学生を取り巻く環境は変化を続けています。「2018年問題」ともいわれるように、人口減少に伴って新卒者獲得の激化は避けられないでしょう。
優秀な学生を獲得するために、採用方法を工夫する企業も増えてきました。企業にとって効率的な「新卒一括採用」に異を唱え、新卒採用を通年化したり、リクルートスーツ着用を廃止したりするなど、さまざまな取り組みがなされています。
そんな中、セプテーニ・ホールディングスはオンライン・リクルーティングを開始。学生が一度も来社せずにオンライン上だけで選考が完結する仕組みを構築しました。
同社のオンライン・リクルーティングを支える仕組みや、新しい採用の方向性とは。前編では、取り組みの背景やフローについてお話を伺いました。
(前編「直接会わずに内々定。セプテーニHDが新卒採用で始めるオンライン・リクルーティングとは?」はこちら)
後編では、オンラインリクルーティングの具体的方法と、セプテーニ・ホールディングスが目指す、採用のあり方について語っていただきます。
語り手
株式会社セプテーニ・ホールディングス
採用企画部 次長 江崎 修平氏、斎藤 純平 氏
オンライン選考を支えるツール
江崎:オンライン・リクルーティングには高品質かつ安定して利用できるツールが不可欠です。様々なサービスを比較検討した結果、GROWスクリーニング、HireVueの2つに落ち着きました。
360°評価にはGROWスクリーニング
360°評価ができるツールはGROWスクリーニングのほぼ一択でした。
GROWスクリーニングは学生の360°評価・潜在性格診断、客観的情報が入手でき、新卒採用が効率化できるWebサービスです。
応募者はGROWを通じて、友人に自身の評価を依頼し、360°評価を受けることができます。
当社では、ハイパフォーマーは周囲からの評価が高いというデータがあります。
これまでの採用では、複数回のグループディスカッションを通じて、参加した学生同士で評価し合う360°評価を実施してきました。
今回、このグループディスカッションは オンラインで360°評価 ができるGROWに置き換えられると考えました。
学生には5名以上の友人からの評価を入力していただくことをお願いしています。
オンライン面接には録画・評価ができるHireVue
オンライン面接に使えそうなWebサービス・プラットフォームはいくつかありましたが、決め手になったのはサービス構想や、インフラとしての安定性です。
HireVueは、アメリカ国内でメジャーになっているサービスで、AppleやAmazonなどを含む約600社以上に導入されています。
採用面接をウェブ上で録画・ライブ形式で実施し、担当者間での共有や応募者の回答を横並びにした評価が可能です。
面談時や、面談評価データを溜めて採用を改善していくという点も、私たちの戦略にマッチしています。
面談中も「画質が悪い」「すぐ途切れる」となると応募者側は不安を抱いてしまうため、通信に安定性があるHireVueの導入を決めました。
オンライン選考の影に人的資産研究所あり
この2つのツールだけではオンライン・リクルーティングは成立しません。
最も貢献しているのは、株式会社ヒューマンロジック研究所の協力を得ながら、当社の人的資産研究所が独自に開発したアルゴリズム です。
当社の採用は、データ分析や選考に使う活躍予測モデルによる定量的な採用が可能ため、 人の主観に頼る必要がありません。
そのため、「最終まで直接会うことなく内々定を出す」という判断をとることができるのです。
当社では、 ヒトは「必要と思われる知識を提供して“育てる”」よりも「職場で良質な経験を重ねることで“育つ”」もの だと考えています。
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