連載:第4回 変わる新卒採用
新卒採用にエントリーシートは、“必要ない”世界が来る【キャリアベース 越前谷さん インクルージョン・ジャパン 服部さん】(前編)
人事にとって新卒採用は、1年のなかでもっとも大きなイベントと言っても過言ではありません。応募者が殺到しすぎる企業、少なくて苦労している企業、そのどちらも、効率の良い母集団形成とミスマッチの少ない採用に苦慮しているはずです。無料の適性検査を提供することで新卒採用を支えている株式会社キャリアベース代表取締役の越前谷匡史さんと、キャリアベースに出資しているインクルージョン・ジャパン代表取締役の服部結花さんに、これからの新卒採用のあり方や適性検査のデータ活用などについてお話を聞きました。 前編では、現在の新卒採用が抱える問題点や、適性検査の実情、キャリアベースの事業について伺います。
人事と学生を疲弊させるエントリーシートは、本当に意味があるのか?
――お二人ともリクルートの人事畑にいらしたとのことですが、新卒採用というフィールドに着目されたのはなぜですか?
越前谷:長く新卒採用に携わってきましたが、当時から、 エントリーシート(以下ES)には壮大な無駄がある と感じていました。人事として何千通ものESを読み込むには膨大な時間がかかりますし、そもそもきちんと読み込めているかというと、そうとは言えない。学生側も対策を講じており、読んでもその人のことが分からないというのが正直なところです。するとどうしても、学校名という肩書きで選んでしまうことも否めません。実は良い人を落としてしまっているのではないかという懸念は、常について回ります。
服部:一方で、学生もESを書くのにとてつもない時間をかけています。手書きでなければならないなどの制約もあり、その手間は膨大です。 就職活動中の学生の手帳を見ると、毎日数社のES締切日が書かれている んですよね。 時間があればもっと企業研究を行い、自分に合う会社を探すことができる はずなのに、ESに時間を取られてエントリー自体を断念してしまう学生もたくさんいます。
ESに始まる新卒採用が、働く楽しみを知る絶好の機会を逃している
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