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連載:第10回 Hop Step DX~デジタルトランスフォーメーションでつかむ次の成長

ゴールは「時間を作り出す」だけでいい。総務大臣賞の割り切り思考と三種の神器

BizHint 編集部 2022年3月28日(月)掲載
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多くの中小企業において「DX」は悩みの種でしょう。業務効率化だけでなく、「若手人材を集める」という点においても、DXは今後必須の課題と言えるかもしれません。そんな中「導入しやすい3つのITツール」を軸にDX改革を進めたのが、和歌山県にある城善建設株式会社です。プロジェクトの推進担当者である和田 正典さんに、具体的な進め方について詳しくお聞きしました。自社のDXやITツール導入に悩んでいる方、必見の内容です。

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城善建設株式会社
管理部IT情報システム マネージャー 和田 正典さん

事務機器・光学機器メーカー勤務を経て、2014年に故郷である和歌山へUターン。城善建設株式会社では、情報システム担当者として、業務をDXにより抜本的に改革した「Jyouzen Group Cloud Project」を牽引。2021年12月に「全国中小企業クラウド実践大賞 全国大会」でクラウド実践大賞総務大臣賞を受賞。


残業常態化、非効率な仕事…。会社の未来のために「時間」を生み出すことを宣言

――貴社では、2019年4月から「Jyouzen Group Cloud Project」として、社内の業務改革を進めてこられたそうですね。このプロジェクトを進められた背景を教えてください。

和田正典さん(以下、和田): 城善建設株式会社は、和歌山市に本社を置く建設会社です。和歌山市を中心に、マンションや工場などの大型物件から、店舗や宅地など小型物件までの建築・設計業務、宅地開発や店舗開発コンサルティングも行っています。

私は社内の「情報システム担当者」として、多くの社員のITに関わるお困りごとを解決していたのですが、その中で組織全体の課題が見えてきたんです。例えば、非効率な仕事の進め方で残業が常態化していたり、業務量が多すぎて新人が入社してくれたとしても教える余裕が全くなく、定着率に課題があったりなど…。

会社の未来のためにも、これらの問題を解決しないといけない…と考えました。そして、私にできることは、 非効率で残業が多い働き方を変えることで、若手人材にも魅力を感じてもらい、彼らが成長できるための“時間”をつくること。 これを実現するために、本プロジェクトを立ち上げました。

プロジェクトのコンセプトとしては「Share」「Security」「Speed」「Stress Free」の「4つのS」を掲げました。

「Share」は、これまで部門ごとにバラバラであった管理方法を一体化し、社員全員で情報を共有できるようにすること。「Security」は情報セキュリティの強化、「Speed」は仕事のスピードを早くすることで、業務のアウトプットを高めること。これらを「Stress Free」な業務環境で実現することで、「時間をつくる」をゴールとしました。

情報システムの責任範囲として、「時間をつくる」は腹落ち感のある目標設定・線引きだと思います。社内のIT活用や業務改革においては時折「その結果、売上は上がるのか?」といった議論がなされますが、それは営業部門こそが責任を持つべきこと。 情シスとしては「もっと時間があれば、売上が上がるはず」に応えるために「であれば、時間を作り出します」をゴールと設定しました。 「時間をつくる」を論点にすると、プロジェクトの様々な議論がシンプルになる点も有益だと思います。

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