連載:第4回 経営・SaaSイベントレポート2022
部下の「心から尊敬する人」になれていますか? “ほめる”で組織を伸ばすための重要なポイント
「注意してもミスが直らない」「ほめてもやる気を出さず、モチベーションが上がらない」といった部下に対する様々な悩み。リーダーのみならず多くの人が経験しているのではないでしょうか。これらを解決するカギは、いかに相手の価値を見つけ、その価値を伝えて伸ばしていくかにあります。一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長の西村貴好さんは、ほめることで一番重要なのは、「相手をコントロールするために使わないこと」だと言います。どうしたら相手に響く「ほめる」ができるようになるのか、解説いただきました。
一般社団法人 日本ほめる達人協会
理事長 西村 貴好さん
2011年に一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。元々は、ダメ出しの達人であったが、脳科学やカウンセリングをはじめとした理論を14年間学び・研究して「ほめる」効果と理論を体系的にまとめた「ほめ達」を確立。現在は、ほめる効果を活用し、さまざまな企業のスタッフ・商品・サービスの価値を高める切り口を提供するほか、年間約250回の講演や著作など精力的に活動している。
相手を思い通りに動かすための「ほめる」は見透かされる
一般的な「ほめる」とは、人の良い所を見つけて伝えることですが、当協会は人だけでなく、商品・サービスといったモノ・さらに出来事も含めて 「価値を発見して、伝えること」 と定義しています。
「ほめる」ことで得られるものはとても多いです。まず、今まで見えなかったものが見えたり、気づけなかったことに気づけるようになります。大きく成長するきっかけにもなるでしょう。さらに、自分と他人の違いをきちんと理解した上で安心安全な場を作り、周りの人の脳を活性化させることで、豊富なアイデアがどんどん生まれるようになります。
また、「ほめる」側にもこんなメリットがあります。
- 自分自身の心が整う
- 心に余裕が生まれる
- 周りとの人間関係が良好に変わる
しかし、 ほめることを相手のコントロールに使ってはいけません。 「ほめたら動いてくれるんでしょ」「上手に動いてもらうためにほめるんでしょ」と思ってほめても、それは相手に伝わってしまいますし、そもそも「ほめる」ではなくなります。
そして、もうひとつ念頭に置いておいてほしいのが、 「誰が言うか」 という点。例えば、一生懸命ほめても相手に「全然嬉しくない」と思われたら意味がありません。逆に、叱っても「ちゃんと見てくれていて、嬉しい」と受け止められることもあります。その違いは「心の底から尊敬する人」に言われたかどうかです。
つまり、ほめることの効果は、 自分が相手にとって「心の底から尊敬する人」になれているか どうかで、全く変わってくるということです。
では、そのためにはどうしたらいいのか。それが 「人間力」 と 「関係性」 です。
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