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ジョブ型雇用

2020年10月28日(水)更新

ジョブ型雇用とは、職務内容や責任の範囲、労働時間、勤務地などを限定した雇用形態です。日本で主流のメンバーシップ型雇用が人に対して仕事を割り当てるのに対し、ジョブ型雇用では仕事に対して人を割り当てます。国際競争力の強化や働き方改革の推進を実現するための施策として大きな期待が寄せられている一方で、導入に向けた課題も多く抱えているジョブ型雇用。当記事では、メンバーシップ型雇用との違いやメリット・デメリット、導入を成功させるためのポイントについて分かりやすくまとめて解説しています。

ジョブ型雇用とは

ジョブ型雇用とは、職務内容や責任の範囲、労働時間、勤務地などを明記したジョブ・ディスクリプション(職務記述書)を作成し、その条件にマッチした労働者と合意の上で契約を結ぶ雇用形態のひとつです。

欧米では一般的なジョブ型雇用ですが、わかりやすい例として、アメリカの自動車産業における「製造ラインの労働者」が挙げられます。製造ラインの労働者は「この部品をこう組み立てる」というのが明確に決まっていて、決められた内容以外は行いません。

国際競争力の強化や働き方改革の推進、生産性の向上に有効な施策として注目を集めているジョブ型雇用。国内でも日立製作所、富士通、KDDIなど、大手企業が次々にジョブ型雇用へのシフトを表明しています。さらに2020年は、新型コロナウイルスの影響により、多くの企業がテレワークを導入。一方で、労働実態の不可視化や管理の困難化といった問題も浮き彫りとなりました。今後のアフターコロナの世界に向け、多様で柔軟な働き方を実現するひとつの方法としても「ジョブ型雇用」が急速に普及し始めているのです。

一方で、「終身雇用制度や年功序列が根強く残る日本で、ジョブ型雇用は本当に浸透するのか」と疑問視する声も。ジョブ型雇用では、会社都合による転勤や異動を行えないため、総合職やゼネラリストの育成は難しくなります。「ジョブ型雇用の方が優れているという話を聞いた」など安易な理由でジョブ型雇用の導入を決めるのではなく、メリットとデメリットをよく考慮したうえで、慎重に判断することが大切です。


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