トライアル雇用
2019年9月9日(月)更新
トライアル雇用とは、安定的な就職が困難な者について、原則3か月を試用雇用とし、適性などを見極めたうえで常用雇用などへ移行するかどうかを判断できる制度です。人材不足が深刻化している中、この制度を利用することで新たな人材を確保することも可能です。 この記事では、トライアル雇用に関するメリットやデメリット、助成金などについて解説しています。
トライアル雇用とは
トライアル雇用とは、離職や転職を繰り返している者や障害者などの安定的な就職をすることが難しい求職者について、原則3か月を試用雇用とし、その間に企業と労働者の双方が適性や能力などを踏まえて、常用雇用あるいは継続雇用へ移行するかどうかを判断できる制度です。
この制度を利用することで、国から助成金を受けることもできるため、企業にとっては一定の人件費をカバーできるメリットもあります。
まずは、トライアル雇用の目的や助成金の種類などについて説明します。
トライアル雇用の目的
トライアル雇用を国が設けている目的としては、主に次の2つが挙げられます。
- いわゆるニートやフリーター、また、障害者のような安定的な就職をすることが難しい者の生活を安定させるとともに、労働力として活用すること
- トライアル雇用の期間中に常用雇用または継続雇用へ移行するかどうかを企業と労働者の双方に判断させることで、ミスマッチによる離職を防ぐこと
トライアル雇用助成金の種類
トライアル雇用に関する助成金には、次の4つのコースがあります。
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トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)
ハローワークや地方運輸局、職業紹介事業者(以下、「ハローワーク等」)の紹介により、職業経験の不足などから安定的な就職が困難な求職者を一定期間試行雇用した場合に助成金が支給されます。 -
トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)
ハローワーク等の紹介により、就職が困難な障害者を一定期間試用雇用した場合に助成金が支給されます。 -
トライアル雇用助成金(障害者短時間トライアルコース)
上記2と同様に、就職が困難な障害者を一定期間試用雇用した場合に助成金が支給されるものですが、このコースでは、雇入れ時の週の所定労働時間を10時間以上20時間未満とし、障害者の職場適応状況や体調等に応じて、同期間中にこれを20時間以上とすることを目指すものです。 -
トライアル雇用助成金(若年・女性建設労働者トライアルコース)
若年者(35歳未満)または女性を建設技能労働者等として一定期間試行雇用し、上記1または2の支給を受けた中小建設事業主に対してさらに助成金が支給されるものです。