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連載:第1回 経営・SaaSイベントレポート2024

三井物産が実践する「リスキリング」の攻め筋。変革のリーダーが語る“人の学び”の本質

BizHint 編集部 2024年5月20日(月)掲載
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総合商社である三井物産は、企業の競争力をより一層高めるべく、リスキリングを通じた人材育成に力を入れています。中でも「総DX戦力化」として、社長から新入社員まで全社員がDXの戦力になることを目指し、リスキリングを推進しているそうです。グループ全体の改革を率いるのは、常務執行役員 デジタル総合戦略部長の真野雄司さん。同氏は、「リスキルしなさい」と言うだけでは絶対に成功しないと語ります。企業を進化させるリスキリングのポイントとは?詳しく伺いました。

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企業を進化させる「自律的な学び」を組織に浸透させる方法

モデレーター・後藤 宗明さん(以下、後藤): 最近「日本人は自律的に学ばない」という記事が出ていたりしますが、私はこれに疑問を抱いています。

日本の組織で働いている人は、世界で見ても本当に優秀だと思います。ところがその優秀な方たちが、「学んだら昇格・昇給につながる」「学んだことによって自分のやりたい仕事ができる」というような「学んだらいいこと(報酬)がある文化のなかで働く」経験が、今までの日本では難しかっただけなのではないかと考えています。

三井物産株式会社デジタル総合戦略部長 真野雄司さん(以下、真野): たしかにそうですね。たとえばアメリカの雇用制度では、学ばないと昇進しないし、学ばないとクビになってしまうこともあります。日本ではそういうケースは少ないので、「学んでも学ばなくても給料が変わらないのなら、普段の仕事で忙しいから学ばない」になってしまっている。かといって、日本の労働法制をアメリカと同じように変えられるわけではないので、別のやり方が必要だと感じています。

では、どうしたらいいのか。当社の施策にもつながるのですが、 「学びと自分の仕事をどうやって結び付けるか」を教えてあげないといけない と考えています。よくある、リスキルのためのリスキルは絶対に成功しません。「リスキルしなさい」と言うだけでは絶対に無理です。

たとえば、「業務プロセスをさらに合理化して自動化すればこのようになります。するとあなたの仕事の時間は1/10に減らせます。そのためにはこれを学んでください。」というように話をしていけば、すぐに火がつきます。「着火させる」ことがすごく重要で、そのためには仕事との結びつきを、なるべく具体的に示してあげなくてはいけません。

後藤: 学びと仕事の結びつきを具体的に示して火をつけることは、自律的に学ぶ人を増やすことにもつながりますね。

経営トップが主体的に取り組み、ビジョンを明確にすること

真野: そしてもうひとつ。最も重要なことがあります。

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