連載:第12回 悩める管理職の方へ「マネジメントのススメ」
「叱れない上司」になっていませんか?“成果を出せない組織”にしないためのマネジメントの極意
かつて“モーレツサラリーマン”上司に鍛えられた若手も、今や管理職世代。目標達成のために若手を叱れば「パワハラ」と咎められるも、叱らなければ部下が育たず、上から責任を問われる…。そんな板挟み状態にストレスを感じている方も多いのではないでしょうか?「叱れない上司」が増えている状況に警報を鳴らすのは、トヨタ、三菱電機をはじめ150社以上の人材育成・組織開発に携わってきたワンネス株式会社の石山喜章さん。数多くの現場を「安心して叱れる」環境に変えてきたご経験から、「叱り方」「伝え方」のコツを教えていただきました。
組織成長には「褒めて伸ばす」「心理的安全性を高める」だけでは不十分
近年注目を浴びている「心理的安全性」「自己肯定感」といった言葉もそうですが、現在のマネジメントは「褒める」「長所を伸ばす」「部下の話をよく聞いてあげる」といった部分がフォーカスされがちです。
また、私は仕事柄、経営者や管理職の方とお会いする機会が多いのですが、近年 叱ることが難しくなった・叱れなくなった という声をよく聞きます。
現在40~50代の管理職世代が若手社員だった頃は、上司が部下を厳しく指導することが当たり前の時代でした。しかし、現代において当時と同じように指導すると「パワハラ」として社内通報されてしまう。通報されなくても、気づいたら部下が休職していたり、突然来なくなってしまう…なんてことも。
さらに会社からは、パワハラ研修の受講をはじめ、「厳しくしないように」「離職されないように」といった圧力がかかります。このような状態では、部下に厳しく接することが怖くなりますよね。しかし、部署やチームの目標を達成できなければ管理職の責任となるわけです。
目標は達成しないといけない。しかし、部下を厳しく指導するのはいけない風潮…。そうなると、しわ寄せがいくのは管理職です。
私はこのような「叱れない」風潮になってしまっている現代に、危機感を覚えています。若手世代の価値観に合わせた「褒めて伸ばす」マネジメントを行うことで、心理的安全性は高まり、離職は防げるかもしれません。一方で別の視点から考えてみると、大きな危険もはらんでいると思っています。
これらは、「心理的安全性」の弊害とも言えるかもしれません。
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