連載:第13回 悩める管理職の方へ「マネジメントのススメ」
リーダーは否定を恐れるな。「成果を出せないチーム」から抜け出す5つのテクニック
現在のマネジメントにおいては、「部下の話を聴く」「褒めて伸ばす」といった部分が特にフォーカスされがちです。しかし、「不十分な成果には『十分ではない』と否定的な認識を示すべき。より良い成果を目指す中で、相手にとって否定的な異論や反論がでるのは当然のこと」と語るのは、組織開発を支援する株式会社シンギュレイトの鹿内学氏。とはいえ、否定的な意見や意見の対立・衝突は、緊張感があり、ストレスのかかることです。過度であれば、相手の心を閉ざしてしまうかもしれない、モチベーションを奪ってしまうかもしれない…などと考え、否定することに抵抗がある方も多いのではないでしょうか。一方でマネージャーには、「自分のチーム・組織や部下の成長を考える」ピープル・マネジメントの任務もあります。そんな方々に向けて、PJの成功や組織成長につながる「否定」のポイントについて、詳しく解説します。
「否定をする」こと自体は、必ずしも悪いことではない
昨今、相手の意見や考えを「否定をする」と聞くと、ネガティブな印象を持つ方が多いかもしれません。多様性社会といった文脈では、否定ではなく、寛容が重要です。ビジネスや企業の中でもダイバーシティを持つことが新しい機会だと考えられています。そういった空気の中、部下の意見を否定したり叱ったりすることを、できるだけ避けている上司の方も多いのではないでしょうか。
しかし、私は、ビジネスの中で対立を生み出すような意見の「否定」が悪いものであるとは考えていません。
そもそも組織には多様な人間が集まっているのですから、違う意見が出るのは当たり前のこと。 ときに、部下と上司の間で意見が異なり、上司が部下の意見を否定することはよくあることでしょう。その異なる意見を議論し合うこと自体は健全です。
また、働く中で成長を求める方であれば、むしろ「叱られないぬるい職場」を嫌い、より自身が成長できる場を求めて転職するケースも増えています。では、なぜマネジメントにおいて「否定」がネガティブに捉えられがちなのでしょうか。
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