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連載:第8回 悩める管理職の方へ「マネジメントのススメ」

上司からの“指示”だけでは部下は成長しない。主体性を引き出す1on1、カギは7つの質問にアリ

BizHint 編集部 2023年8月23日(水)掲載
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多くの企業で行われるようになった上司と部下の1on1。しかし、今行っているその1on1が、部下の成長に繋がっていると自信を持って言えますか?上司・部下ともに1on1の満足度が高くとも、部下の成長や自律性、主体性を引き出せない可能性があると指摘するのは、株式会社シンギュレイトの鹿内学氏です。一体何が原因なのでしょうか。鹿内氏に、1on1で陥りがちな罠と、部下の主体性を引き出すために欠かせない「7つの質問」について寄稿いただきました。

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1on1の満足度が高くても、主体性のある社員を育てられているとは限らない

昨今、上司と部下による1on1ミーティングが多くの企業でも実施されています。その目的は大別すると「組織運営を円滑にしたい」「部下の成長を促進したい」「主体的な社員を育てたい」といった点にあるでしょう。

とはいえ、ご自身の1on1を振り返ってみてください。上司と部下とどちらが話す量が多いでしょうか。実は 「上司のほうが話す量が多い」という場合には、注意が必要 です。

「普段の1on1でちゃんと相談してくれているし、1on1の満足度調査をしたら『おおむね満足』の点数が高いし、ウチのチームはうまくいっている」と思っている上司の方も多いかも知れません。しかし、部下がちゃんと相談してくれて、「1on1に満足している」と考えていても、冒頭にあるような1on1実施の目的を達成できていないケースもあります。むしろ、 部下からの“満足度が高いがゆえ”に、組織課題が見落とされている可能性もある のです。

なぜ、満足度が高いのに部下の成長に繋がらない、主体性を引き出せない1on1になってしまっているのでしょうか。

その理由は、1on1の場で上司が部下に対し、「指示」や「指導」、「指摘」を行ってしまっていることにあります。

部下の相談に対し、ついついアドバイスをしてしまっていませんか?

そもそも、1on1は業務の「報告」「連絡」「相談」の時間になりがちです。部下は「この案件をどう進めればいいのか?」という相談を持ち込み、上司は「それをジャッジして意思決定をする」という構造です。すると1on1は、 「部下が想像していない足りない部分を、上司が指示・指摘する」 という場になります。

この場合、部下の1on1における満足度は高く出やすい傾向にあります。部下は「1on1の場で、悩んでいた案件について上司に相談できて解決できた。方針を決めてもらえた」と思うからです。上司も「悩んでいる部下の意思決定を後押しできた」となります。双方が満足していて、一見よい状態に思えますが、この状態が長く続くのは危険です。それはなぜか。

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