連載:第35回 経営危機からの復活
「よそ者」リーダーの改革。25年間赤字の組織を半年でV字回復させた方法
長崎県の離島、壱岐島にある「壱岐イルカパーク&リゾート」。天然の入り江を利用したイルカの飼育をはじめ、実際にイルカとふれあうこともできる体験施設です。当時は、入園料は1人200円、毎年2500万円もの赤字を出していたにも関わらず、市が運営する施設ということもあり、スタッフには危機感や売り上げ意識が全くなかったといいます。そんなイルカ園の再生を市から依頼され、たった半年の準備期間を経て再生させた、IKI PARK MANAGEMENT株式会社の高田さんにお話を伺いました。
写真提供:IKI PARK MANAGEMENT 株式会社
IKI PARK MANAGEMENT 株式会社
代表取締役 高田 佳岳さん
1977年生まれ。水産系の大学院を卒業後、大手広告代理店「博報堂」で勤務しながら、東日本大震災の被災地で“追悼”と“復興”の祈りを込めた花火を打ち上げる「LIGHT UP NIPPON」を主宰。2013年に独立し、広告プロデュースやプランニングを手がける「株式会社ハレ」を創業。2018年より長崎県・壱岐島へ移住し、イルカパークの運営などを行う「IKI PARK MANAGEMENT株式会社」の代表取締役を務める。
毎年2500万の赤字を計上していた市の施設。再生を請け負った理由とは
――「壱岐イルカパーク&リゾート」の事業を引き継ぐことになった経緯を教えてください。
高田佳岳さん(以下、高田): 元々は内閣府が2017年に施行した「有人国境離島法」(正式名称:有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法)に関する仕事に携わっており、全国の離島を調査してまわっていました。
各島の魅力を見出し、どう盛り上げていくかというプランニングが仕事のひとつだったんですが、長崎県の壱岐島を訪れた際にイルカパークの存在を知りました。
当時、壱岐市の財源で運営されていたイルカパークは、毎年約2500万の赤字を25年間ずっと垂れ流していました。壱岐市としてもこのイルカパークを壱岐観光の目玉にしたいという想いはあるものの、それをどう実行したらいいのか分からないという状態でした。
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