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連載:第11回 進め方いろいろ「中小企業の働き方改革」

黒部の山奥での過酷な働き方を変えろ。生き残るために「当たり前を捨てた」建設会社の挑戦

BizHint 編集部 2022年5月19日(木)掲載
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黒部川水系という過酷な自然環境を舞台に、地域の総合建設会社としてさまざまな事業を手掛ける大高建設。「山岳土木の大高」「黒部川に大高あり」と、その名は広く知られています。「Open The Way」を創業の精神に掲げる同社がいま最も注力しているのは、社員がやりがいと誇りを持って働ける会社をつくりあげていくこと。そのために、ICTを活用し働き方改革や生産性向上を加速させています。ただ、ダイナミックな改革の過程には、多くの困難が立ちはだかったはずです。それらをいかに乗り越えていったのか。三代目となる代表取締役社長の大橋 聡司さん、総務部部長の松島 正行さん、総務部ICT担当の山本 健太郎さんにお話をお伺いしました。

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■プロフィール
大橋 聡司さん

大高建設株式会社 代表取締役社長
1963年生まれ。明治大学法学部卒。2000年より大高建設株式会社代表取締役社長に就任。M&Aによるグループ業容拡大や海外進出など、創業精神の「Open The Way」を体現し続けている。そのほか、宇奈月ビール株式会社代表取締役社長や一般社団法人でんき宇奈月代表理事、公益財団法人黒部市国際文化センター理事長、富山経済同友会副幹事代表などに従事。

松島 正行さん
大高建設株式会社 総務部部長

山本 健太郎さん
大高建設株式会社 総務部ICT担当


“企業は人なり”を掲げるならば…ICT活用とダイバーシティ推進で働きやすい組織づくりを牽引

――働き方改革に取り組むようになったきっかけや背景についてお聞かせください。

大橋聡司さん(以下、大橋): 当社は日本有数の急流河川・黒部川の流域で、砂防や治水、さまざまな発電施設のメンテナンスなどに従事しています。大変厳しい環境の中での仕事ゆえ、“企業は人なり”という考えを一番大事にしています。一方で、そういった黒部の奥で仕事をするには、現地で宿泊をしなければいけません。これは従業員の負担が大きいため、なかなか良い人材を採りづらい環境にありました。

採用を改善するためには、ただ「良い会社にしよう」と呼びかけるだけではなく、具体的な取り組みをしていかなくてはなりません。チームをまとめていける優秀な人材を採用し、定着してもらうために、働き方改革に取り組んで来ました。

建設会社だから男性社会と言われますが、女性はもちろん、外国籍の方や障がいを持った方も関係なく働けて、能力を発揮できる。そういう環境づくりが大事です。 それをしっかり整えることによって、すべての人がやりがいと誇りを持って仕事ができ、会社が正しく成長していけると考えました。

――制度や従業員の働き方を変えていくには様々なご苦労や壁があったのではないかと推察します。改革にあたり乗り越えられたことや、具体的にどのように解決したのかお聞かせください。

大橋: もともと、当社は先進的な考えを持ち、それを体現し続けることを是としてきましたので、働き方改革だけでなく色々な施策に積極的に取り組んできました。働き方を変えていこうという考え方に対して、経営幹部のメンバーに違和感はありませんでした。

ただ、それを全体に浸透させるのは苦労しました。どうしても中堅以上の社員になると、身に付いた仕事のやり方があって、 「時間外労働や休日出勤は当たり前である」とか「上司が職場に残っていたらつきあうものだ」 といった価値観がありました。それらを取り除いていくのが大きな課題でした。

社員の理解を促すにはトップが自ら明確な方向性を示すことが大事です。 まずは2017年にイクボス宣言をして、当社も働き方改革を推進していくことを内外に示しました。他にも、教育や研修などさまざまな手法を使って啓発しました。

各施策を経営方針に基づいてそれぞれの部門が年間計画に落とし込んでいき、年次の中でしっかりとPDCAを回し、きちんと運用していくことが大事であると伝え取り組んできました。

――ダイバーシティ推進や健康経営、女性管理職比率の数値目標など幅広い観点から働きやすい組織づくりを実践されていますが、それぞれの活動についてどのような体制で行っているのかご教示ください。

大橋: ダイバーシティ推進については、女性も日本人も外国人も健常者も障害者も、 いかなる属性もそれはあくまでも特性であって優劣ではありません。ハードルを取り除く環境整備をすれば良いという考え方で進めながら、持っている能力を存分に発揮できる環境を整えています。 ダイバーシティ推進に取り組み始めた際、女性技術者は宿泊しながらの仕事はできないので、限定総合職という職種を新設したのですが、運用するにつれて男女の差を付けることに違和感を覚えるようになってきたので、すべてを総合職に変えました。

外国籍の方には、宿泊しながらでもハラル対応ができるように取り組みました。このように、一人ひとりに寄り添う形で環境整備に対応しています。

また、健康経営については「健康経営優良法人 中小規模 ブライト500」を2021年、2022年と連続で認定していただいていますが、これは目標ではなくて指標だと思っています。やはり、社員に健康でいきいきと誇りを持って仕事をしてもらうのは、会社として重要な役割です。それを社員にしっかり伝えることは、非常に意味があります。当社の企業イメージもアップして、就職の動機にもなってくれていると思っています。

女性管理職比率の向上は、まだ緒についたばかりです。能力がある方はどんどん引き上げる。将来管理職に上がってもらえるような環境をしっかり提供することが、会社として大事だと思っています。

「当たり前」という考え方を捨て、ICT活用で業務効率化を図る

――ICT活用を進めたきっかけや背景を教えていただけますか?

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