連載:第12回 進め方いろいろ「中小企業の働き方改革」
“無料”のGoogleスプレッドシートで社内の属人化を解消!たった1年で変化をもたらした35歳・若手CCOのあるプロジェクトを大公開
「退職者が出るたび、業務が分からず混乱する」「忙しい人、そうでない人の差が激しい」「代わりに仕事できる人がいなくて、部署異動させにくい」こんなお悩みありませんか?実はこれ、すべて「属人化」が原因かも知れません。東京都新宿区に本社を置く株式会社ヒトクセでは、これらの悩みを解決するため、「属人化解消プロジェクト」を行っています。使用するのはなんとGoogleスプレッドシートのみ。一見シンプルな運用ですが、1年で様々な効果が生まれているそう。その具体的な内容や進め方について、同社CCOの島田賢悟さんに伺いました。
株式会社ヒトクセ
CCO 島田賢悟(しまだけんご)さん
1987年東京都生まれ。東京大学大学院を卒業後、会計コンサルタントとしてキャリアを積む。2014年、エンジニアとしてヒトクセに入社。各種サービスの責任者、営業本部長を経て、2018年に執行役員に就任。2022年より、管理本部長を兼務。人事業務を統括し、人事戦略の立案などを任されている。
https://hitokuse.com/
業務の属人化解消。使用するのは無料で使えるあのツールだけ!
――今回は、貴社が実施されている「属人化解消プロジェクト」について詳しくお聞かせください。
島田賢悟さん(以下、島田): 「属人化解消プロジェクト」とは、その名の通り、「属人化を無くす」ことを目的としたプロジェクトです。とはいっても、やっていることは至ってシンプルなんですよ。
使用するのは無料で使えるGoogle スプレッドシートのみ。 部署ごとに社内の業務を洗い出したうえで、その業務は誰がどの程度できるのかを可視化。その内容によって「この業務は属人化している」「属人化していない」といった判定を行うというものです。
当社では、「複数名がその業務をできるようにする」もしくは「1人ができて、かつ、それを見れば誰もがその業務を遂行できるレベルのマニュアルがある」このどちらかの状態を目指しています。
部署全体としての属人化レベルを把握できることはもちろん、 各メンバーがどの程度業務を遂行できるのかが可視化されますし、どのメンバーに業務が偏っているのかという点についても把握できる ようになります。
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