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連載:第7回 ヒット商品を生む組織

社長はみんなのお母さん、「究極の家族経営」で売上50億まで急成長した住宅企業の秘訣

BizHint 編集部 2022年5月17日(火)掲載
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高気密・高断熱の高性能な戸建て注文住宅を設計・施工する住宅メーカー、株式会社WELLNEST HOME(ウェルネストホーム)。これまで日本にはなかった住宅を提供し、2012年創業と住宅業界では後発企業ながらもこの10年で売上50億円と急成長を遂げています。代表取締役社長の芝山さゆりさんに右肩成長する事業づくりと組織の育て方について聞きました。

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株式会社WELLNEST HOME
代表取締役社長 芝山 さゆり さん

教師から専業主婦となり、2008年に株式会社インパクトを設立。2012年には株式会社低燃費住宅の専務取締役に就任。2016年12月代表取締役に就任。独自の教育論でグループリーダーの育成から新人教育まで幅広く担当。全国のお母さんを支援するwebサイト「お母さんの心得」も運営。


日本には性能の良い住宅がない

──まずは御社の事業内容について教えてください。

芝山さゆりさん(以下、芝山): 「日本の家づくりのあるべき姿」を目指して創業した住宅メーカーです。2012年に株式会社低燃費住宅としてスタートし、2017年4月に現在の社名に改めました。社名に掲げた「WELLNEST(ウェルネスト)」はWELL「良い」とNEST「巣」、WELNESS「健康であり続ける」を合わせた造語で、健康で快適で長持ちするよい住宅をご提供したい想いを込めました。

そもそもの会社のスタートは、住宅メーカーでキャリアを積んだ創業者の早田宏徳が、大量生産・大量消費の家づくりに疑問を持ったことが原点です。左官屋の家系に生まれた早田は18歳から建築業に携わり、昔ながらの職人に囲まれて研鑽を積みました。21歳で独立して外壁工事請負業をはじめるとその腕が買われ、大手の住宅関連企業にヘッドハンティングされ24歳で統括部長、その後取締役営業本部長を歴任します。

その後によりよい家を作りたいと住宅メーカーに移りましたが、日本の住宅業界はいかに効率的・低コストの住宅を作るかが重視されていました。大量生産・大量消費に疑問を持ち、「海外の住宅づくりの最前線を知りたい」と2007年ドイツに渡ったことが大きな転機になりました。

当時、早田自身「自分達は世界一高性能の住宅を提供している」という自負がありましたが、現地の様子を目の当たりにして愕然としました。当時日本で提供していた住宅はドイツの建築基準に満たない住宅だったのです。

日本では家の中にいても「冬は寒く、夏は暑い」が当たり前ですが、ドイツの住宅は気密性・断熱性に優れ、一年を通して快適な温度と湿度が保つことができます。また、ドイツはエネルギー先進国で一般の人々も省エネルギーに関心が高く、エアコンなどの電力消費が少ないことも衝撃でした。

1997年に京都議定書で気候変動への国際的な取り組みが定められたのを契機に環境問題への意識が高まりつつありましたが、日本では住宅メーカーの使命を果たせていないと痛感し、日本の暮らしに合った高性能の住宅を提供したいとドイツの住宅づくりを学びました。

高性能住宅は快適なだけでなく省エネルギーで環境に配慮しており、寿命も長く、住む人にとって経済的な住宅です。例えるなら現代版の「蔵」のように、気密性に優れ温度と湿度が保たれた空間をご提供しています。

──芝山さんが経営に参画されたきっかけは何だったのでしょうか。

芝山: 私は音楽教師、専業主婦を経て起業し、講演活動を行なっていたときに早田と知り合いました。住宅業界は全くの未経験でしたが、早田の熱い想いに共感し共に経営の舵を取ることになりました。

──国内にはすでに大手住宅メーカーが数多くあります。事業はどのように広げていったのでしょうか。

芝山: 初めは日本の住宅性能を底上げするため、「草の根活動」と称して全国の工務店向けにコンサルティング業務をおこなっていました。年間200件ほどの工務店をまわり、早田自らドイツで撮影した動画をiPadで見せながら「こういう住宅を建てていきたい」と想いを語る泥臭い活動だったかもしれません。ドイツの住宅の燃費指標や高気密住宅がどれだけ快適か、そして省エネルギー性に優れCO2削減や環境面でも優れていることを「エネルギーパス」というEUでは義務化されている“住宅の性能を示す指標”で示しながらプレゼンし、自分達の想いに共感してくれる仲間を増やしていきました。

しかし、2011年の東日本大震災で住宅業界を取り巻く環境は一変します。多くの方が生活拠点を喪失し、原発事故でエネルギーに対する考え方も大きく変わりました。自分達が使うエネルギーを真剣に考えなければならなくなったのです。

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