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連載:第9回 Hop Step DX~デジタルトランスフォーメーションでつかむ次の成長

ローカル生花店がDXで実現した女性スタッフの働き方改革

BizHint 編集部 2021年11月17日(水)掲載
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長野県で4店舗を展開するヌボー生花店。二代目である山崎年起さんは5~6年前からDXを推進しています。そのきっかけは、女性スタッフが結婚を機に「退職したい」と申し出たからだそう。引き止めるためにリモートワークを導入したところ、思わぬところでの効果も得られたとか。社員のライフステージの変化を経ても、長く働き続けられる仕組みをどのようにして作っていったのか? お話を伺いました。

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株式会社ヌボー生花店
代表取締役社長 山崎年起 さん

1979年長野市生まれ。立命館大学理工学部情報学科卒業。大学卒業後、東京の大手システムインテグレーターに入社。大手製造業の生産管理システムの企画にプロジェクトマネージャーとして携わる。2006年に家業であるヌボー生花店へ入社し、2014年に代表取締役社長に就任。


DXは、女性スタッフに仕事を続けてもらうため

長野市内に4店舗を展開し、地域の人々に40年以上愛され続ける「ヌボー生花店」。2代目である山崎年起さんは5〜6年前から積極的にDXを進め、リモートワークを行うスタッフの居住地は石川県からトルコまで、実に幅広い。山崎さんがDXに取り組んだきっかけは、ひとりのスタッフの退職を引き止めるためだった。

「とある女性スタッフが結婚を機に、本社のある長野市から60㎞離れた松本市へ引っ越すことになったんです。彼女になんとか仕事を続けてほしくて、リモートワークできる環境を整えることにしました」

そこから店舗ごとの売上げや顧客情報の管理、注文の受発注や経理など社内システムのクラウド化を進め、現場のスタッフ以外はどこにいても仕事ができる状況をつくった。 「DXはあくまで手段で、目的こそが重要」と語る山崎さん。ヌボー生花店の目的とは、女性が働き続けられる環境づくりだ。

「生花店のビジネスモデルは、労働生産性が低くなりがちなんです。花を仕入れ、水上げをしたあと陳列し、接客するという一連の作業には、知識と技術が必要。一人前になるまでに時間がかかるうえ、 仕事を覚えたスタッフは『自分でやったほうが早い』となって仕事を抱え込みがち。若手に技術継承がされにくいんです。優秀なスタッフへの依存度が高くなり、辞めたときが大変……という繰り返し でした」

生花店では女性スタッフが多く、ヌボー生花店でも8割5分〜9割が女性。彼女たちが結婚や出産などライフステージの変化を経ても、長く働き続けられる仕組みをつくれないか? そうした思いが、各々の状況に合わせた働き方を叶えるDXを進める原動力となった。


左)長野市にある本店では切り花や胡蝶蘭、観葉植物を豊富に取り揃え、法人需要が高い。 右)仕入れた花の水上げや陳列作業を行う、女性スタッフたち

「やればなんとかなる」のマインドが生まれた

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