連載:第43回 成長企業 社長が考えていること
会社を追い出されて目が覚めた。経営者が向き合うべき「楽観論」の罠
トレーディングカードゲーム(TCG)事業を中心に、新日本プロレスなどのスポーツ事業、「ラブライブ!」をはじめとした音楽事業とエンタメ業界を有するブシロードグループ。創業者の木谷高明社長は、これまでに創業した2社を両方上場させた経営手腕の持ち主です。しかし、過去には経営不振により創業した会社を退任せざるを得なかった経験がありました。そんな木谷社長は過去の経験から経営の失敗を「楽観論にとらわれたため」と語ります。木谷社長が語る「楽観論」とはなんなのか?お話をうかがいました。
株式会社ブシロード
代表取締役 木谷高明さん
1984年に山一證券入社、1994年に山一證券を退社後、株式会社ブロッコリーを創業。2001年に東京証券取引所JASDAQに上場を果たすも、2003年に経営悪化のためタカラの支援を受け同社の傘下に入る。2007年ブロッコリー代表取締役社長を辞任。2007年5月株式会社ブシロードを創業。2019年にブシロードを東京証券取引所マザーズ市場に上場させる。2022年には年商1000億円を目指す「4ヶ年計画」を達成するため会長職から社長職に復帰した。
創業者なのに社長を退任、「楽観論」が原因で赤字転落したブロッコリー時代
――1994年に木谷社長が創業された「株式会社ブロッコリー」。業績悪化を受け、2007年に代表を辞任されています。ブロッコリーでの一番の失敗要因とはなんだったのでしょうか?
木谷高明さん(以下、木谷): 一言でいえば経営者として未熟だったんですよ。
最初のブロッコリー上場の時はツイてただけ。だからツキが回らなくなった途端、苦しくなる。最初はツキと実力の違いがわからないのです。
経営が大変になってくると、なぜか発想が「楽観論」の方に行くんですよね。
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