連載:第44回 成長企業 社長が考えていること
「君がそんなだから社員が幸せになれない」強烈な叱責で目が覚めた。稲盛和夫氏の教えが企業変革の礎に
売上高は2億から27億。従業員数は10名から190名へ拡大。同族経営の小さな板金工場を、機械装置の開発や食品の製造販売など多角経営の成長企業に変貌させたのが、香川県にあるXEN GROUPの高畑洋輔社長です。外部の見学者からは「従業員がみんな、自分の仕事に責任を持っている」と評され、社員の定着率も高いそう。しかし、入社当時は大量退職や残業代未払い、長時間労働などにより雰囲気は最悪。経営も厳しかったそう。そんな中、「会社を変えたい」と行動を起こした高畑さん。きっかけは、盛和塾で受けたある気づきでした。詳しく伺います。
株式会社XEN GROUP
代表取締役 高畑 洋輔さん
1979年、香川県生まれ。大学卒業後、家業である有限会社高畑電機(現・XEN GROUP)へ入社。2年間工作機械メーカーに出向し、2004年24歳で戻る。2011年7月、31歳で代表取締役に就任。入社当時2億円だった売上を27億円まで伸ばし、従業員数は10名から190名(2023年6月現在)まで拡大。第22回盛和塾世界大会にて稲盛経営者賞受賞・製造部第三グループ第1位。第25回大会では経営体験発表にて敢闘賞受賞。2022年1月、社名を株式会社XEN GROUPへ変更。
「お前が従業員を苦しめている」強烈な叱責で目が覚めた
――高畑社長は、京セラの創業者である稲盛和夫氏が主宰していた経営塾「盛和塾」で学び、稲盛経営者賞を受賞されたこともおありなのだとか。
高畑洋輔さん(以下、高畑): はい、2014年の第22回盛和塾世界大会にて製造部第三グループで1位を受賞しました。2017年にも経営体験発表で敢闘賞をいただいています。ただ、優等生だったわけではないんですよ。盛和塾の中でたくさんの気づきを得て、今があります。
僕が盛和塾に入塾したのは2007年、28歳のときでした。取引先の社長からの紹介で、盛和塾の存在は知っていたものの「なんとなく」入ってみた…というのが正直なところで。なので、最初はお恥ずかしながら幽霊部員だったんです。
そんなある日、「たまには顔を出したら?」と言われ久しぶりに参加したのが、稲盛さんの経営12カ条にある「燃える闘魂」をテーマにした例会でした。 「経営にはいかなる格闘技にもまさる激しい闘争心が必要」 という意味の言葉で、それについて参加しているメンバーが一人ずつコメントしていくのです。
例会にはあまり参加していなかった僕ですが、これについては自信をもって語れるものがありました。そこで実体験も踏まえた上で、僕が考える「経営における燃える闘魂」を語ったのですが…
そこでまさかの叱責を受けました。 「燃える闘魂はそんなことじゃない。君がそんなだから、従業員が幸せになれないんだ」 と言われてしまったんです…。
――どういうことでしょうか?
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