連載:第26回 成長企業 社長が考えていること
社長業とは技術である!飲食から研修ビジネスも手掛ける社長の「任せられる人材の育て方」
日本橋の下町で鶏肉の卸問屋として祖父の代からスタートした「宮川商店」。高度経済成長の中で事業を拡大し、飲食業などを始めたものの、長男である星浩司さんが家業を継ごうと決めた時には、経営悪化で大きな借金を抱えていました。なんとかなると思った事業再生は困難を極め、プロの経営者とは何か?会社のあるべき姿とは?を学び直したそうです。本業の回復にとどまらず、自走する組織を作り、新しく研修ビジネスを拡大させるに至った、星社長の在り方と社員教育についてお聞きしました。
有限会社宮川商店
代表取締役社長 星 浩司さん
1970年生まれ。先生から「向いていない」と言われたことを逆手にとって日本大学理工学部土木工学科へ進学。その後サッポロビールの営業職として入社し、30代で社内プロジェクトを任され、大きなことを成し遂げるおもしろさを知り、社長を目指す。家業を「乗っ取ろう」と考え、2006年に事業継承するも借金まみれの状態でゼロからのスタートとなる。現在、地域1番店と言われる4店舗と、研修事業の両輪を手がけるプロ経営者に。
手っ取り早く社長になる方法は家業を乗っ取ること(笑)
――星さんが家業を継ぐことになったきっかけを教えてください。
星 浩司さん(以下、星): 小さい頃から親が商売をしていたのを見ていたので、「いつか社長になりたい」という思いはありました。でも、親も自分もそこまで事業を継承するという堅いイメージはなく、弟もやる気だったこともあり、私は大学卒業後はサッポロビールに就職しました。
会社の仕事は楽しく、大きなプロジェクトを任されたのですが、このときの達成感が最高でした。と同時に「これ以上大きな達成感を得られる仕事が、会社員のままできるだろうか?」と疑問を感じるようになりました。その時に忘れかけていた「社長になりたい」という思いが蘇ってきたのです。ただ、サッポロビールという大企業で社長になることはかなり難しく、子会社の社長になれたとしてもせいぜい数年程度でしょう。そこで、「会社を辞めて、家業を乗っ取って社長になろう!」と決意しました。
――乗っ取るんですか?(笑)
星: はい。乗っ取りました(笑)。当時は弟がすでに家業を手伝っていたのですが、自分の思いを親に話して、納得してもらいました。
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