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求める人物像を定めるためのポイント

BizHint 編集部 2017年1月10日(火)掲載
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採用活動の第一段階として行うのが「求める人物像」を策定することです。 求める人物像=採用ペルソナを定めることで、プロモーションの内容はもちろんのこと、採用スケジュールや採用単価も変動するためです。 具体的には、情報感度が高く、率先してキャリア構築を考えている学生であれば、通常の採用開始より前もって接触を図る必要がありますし、エンジニアと総合職では採用におけるチャネルやコストも当然変わってきます。 この設計が後手に回っていたり、抽象的であるほど、入社後も「果たしてこの新卒を採って良かったのか、人数は足りているのか」等、採用結果や振り返りも漠然としてしまいます。 では実際に、どのようにして「求める人物像」をより明確に定めるべきか、そのポイントと手順を解説していきます。

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求める人物像とは

会社の順調な経営に必要な人材や、実績を上げるための能力などから、採用基準となる人物像を設定し、今後の採用計画や情報発信、選考設計などに活かしていくためのものです。

求める人物像を詳細かつ具体的に設定することができれば、採用作業が円滑化するだけでなく、獲得後の活用内容もより明確になります。

求める人物像を定めるために欠かせない2つのステップ

今後の企業の方向性をも左右する「求める人物像」を定めるためには、2つのステップが欠かせません。

STEP1 採用要件の洗い出し

最初に会社の実情を分析し、現場の声も参考に欲しい人物像の要素を洗い出し、整理します。そのとき直近のニーズだけでなく、将来の展開を見据えた知識や能力などといった要件も含め机に並べきるのがポイントです。

STEP2 採用要件からペルソナ像(求める人物像)を組み立てる

次に、採用案件を備えた人物像を具体的に作成していきます。当然ですが、ただ出てきた要素を組み立てるだけでは実在しない人材が出来上がったり、抽象的になるため、実際の候補者を目の前にしたとき選考判断のベンチマークとなるような、具体的な人物像を作り上げることが非常に大切です。

求める人物像の行動特性(コンピテンシー)や、求める人物像(ペルソナ)を設定するのです。

この2ステップを経ることで、経営者、人事責任者、人事担当者、面接官といった採用に関わる人物の間で「求める人材」のイメージが固まり、のちに行う採用基準の策定や採用の現場において齟齬が減る他、適切な採用広報の実施や、採用活動が行えるようになります。

ここからはそれぞれのステップ毎にもう少し細かく見ていきましょう。

STEP1.事前の情報収集と整理

求める人物像策定のために収集し整理すべき情報は以下の4点です。

①自社の経営計画・事業計画との連携

会社の経営戦略や事業計画を改めて確認。これを踏まえ、今後中長期で必要となるであろうポジションを明確化し、具体的な要素を整理します。

【関連】経営計画とは?策定の手順やポイントまで解説【中小企業向け】 / BizHint

②自社のミッション・ビジョンと実態(実際の働き方)の整理

最近では、ほとんどの企業が自社の存在価値ともいえる社会に果たすべきミッション、会社の目指す姿・将来像であるビジョン、企業の信条や行動指針となるクレドを定めています。

基本的に求める人物像はこれらと合致するはずですが、時間経過によりミッションビジョンが事実上変動しているような場合には、改めてこれらを確認し、会社の実態に即し要素を整理していきます。

【関連】ミッション・ビジョン・バリューとは?企業事例や作り方まで徹底解説 / BizHint

③現場からボトムアップでの採用人数・求める人物像を確認

短期的に業務を遂行する上でどういった人物が必要か、という点については当然のことながら現場が最もわかっているため、トップダウンになりすぎずボトムアップで意見を吸い上げることが大切です。

一方で、得てして現場からは少し多めに人員数を伝えてきたり、オーバースペックになる傾向にあるため、現場要望をすべて吸い上げて「求める人物像」に反映させようとするのではなく、事業計画や売り上げ予測なども鑑みて、本当に必要な要件をすくい上げ、不必要な要件は整理・削除していく作業も必要になります。

④短期・長期で任せる予定の業務内容を検討する

新卒者の場合、入社後すぐに配置する部署や担当させる予定の仕事を遂行するために欠かすことができない要件(知識・スキル・能力)を考えるのはもちろんのこと、社内で実務経験を経たのちに、将来どのような役割を担ってほしいか(例えば現在は国内展開のみだが、将来的には海外での展開を考えているなど)をイメージすることで、さらに追加すべき要件が見えてくるはずです。

STEP2.求める人物像の構成要素からペルソナを練り上げる

STEP1を行うことで自社で活躍する際にもとめられる要素(要件)及び人数は明確になることと思います。 ただ、まだこの状態だと、「誠意のある人」「やる気のある人」といった粒度でしか情報が出てこないため、具体性を欠き、実際の採用の現場では使いにくいものです。

そこで、項目に該当する人物の行動パターン(コンピテンシー)や特性をペルソナという形で落とし込みましょう。 それにより「求める人物像」はより明確化して、採用側の基準も統一されます。そのため、さらに以下の作業を行います。

コンピテンシーの作成

コンピテンシーとは、高業績者に共通して見られる行動特性を指します。求める案件(条件)に対して、高い業績を上げている社員を分析し、共通する行動特性を割り出すことにより、求める人材像の行動特性が見えてきます。

【関連】コンピテンシーの意味とは?人材開発・評価・面接への導入メリットもご紹介 / BizHint

要素別の人物要件の洗い出し

求める人物像の要素は大きく分けると次の6つに分類できます。

  1. 能力
    学力、思考力、コミュニケーション能力 など
  2. スキル
    専門性、技能知識、保有資格 など
  3. 経験
    対人折衝、企画、研究、留学経験 など
  4. 属性
    性別、年齢、地域 など
  5. 社会適合性
    志向、価値観、性格、社風との合致 など
  6. 勤務条件
    給与、勤務時間、勤務地 など

要素ごとに、できるだけ綿密にどのような条件が必要かを洗い出していきます。

高業績をあげている現社員の要件を参考に、将来的な展望に沿った要件も加えながら、ひとつずつ検討していくとよいでしょう。

ただし、どの要件もあまり厳密に絞り込んでしまうと、すべてに合致する人材を探し出すのは困難を極めます。

「理想としては〇〇」、「最低限◇◇であること」などと、この中でどうしても譲れない条件と許容範囲のある案件を仕分けし、ある程度幅を持たせて条件設定することも大切です。

併せて、社内で活躍しており求める人物像に近しい人材がどの採用手法から自社を認知し応募に至ったのか、選考フェーズで聞かれた質問事項はどのようなものだったか、などを定量的に整理することで更にイメージが固まっていきます。

ペルソナへの落とし込み

ターゲットとするユーザを明確化するためにマーケティングの現場で利用される「ペルソナ」。

これを人材採用においても用いることで採用に従事する人物の間で、求める人物像を正しく共通認識することができます。

ペルソナは、エントリーシートや社員の管理記録に記入されているような、性・年齢・大学名・学部名・居住地などの属性から特性を明らかにするのではなく、趣味趣向や価値観、行動特性といった数値化しにくい定性データも活用して、ひとりの人物像を作り上げる手法です。

それには人事採用者らの現場体験や、企業の現場のリーダーによる好業績社員の観察レポート、さらには活躍している社員と直接面談することなどから情報を収集することが必要となります。

ペルソナのシナリオ(行動フロー)設定

こうして集めた「求める人物」のペルソナが、就職活動時にどのような行動をとるかを予想し、シナリオ化します。

主に採用広報、採用マーケティングに連動する話であることから、人材採用部門の人員でまとめて時間を設け作り上げていくとよいでしょう。

ペルソナの設定や行動フローの設定が社内だけでは難しいときには、人材採用コンサルタントに、ペルソナ分析を依頼するという手もあります。

但し本取り組みにおいて重要なのは、新卒者採用関係者がペルソナを形成する過程にどこかのポイントでかかわることです。

ペルソナの設定は、その人物像にぴったり同じ人を探すのが目的ではありません。

ペルソナを設定する過程において、関係者の間で「求める人材」の具体的なイメージをすり合わせていくことが重要なのです。

そのため、外部に任せる場合に於いても、全て任せっきりにするのではなく、策定プロセスにコミットするようにしましょう。

求める人物像の活用

前述のように策定した「求める人材像」は、どのように活用できるものでしょうか。具体的な活用の術についてご紹介します。

採用計画

求める人物像が具体的になれば、採用計画にも効果的な工夫ができます。

たとえば帰国子女や留学生をターゲットにする場合、採用のスケジュールを3月卒業の一般の学生とは違う時期(6月卒業を念頭に)に設定したほうが効果的。

また採用情報を掲載する媒体や訴求メッセージも、一般の学生対象とは異なる基準で選定・準備することが重要だということがわかるでしょう。

【関連】採用計画の立て方とは? / BizHint

情報発信

求める人物像を、情報発信の時点で活用すれば学生側のセルフスクリーニング効果を得ることができます。

詳細に表現された「求める人物像」に照らして、学生自身が「自分はこの人物像に当てはまらない(求められていない)」と感じれば、その学生は応募を控えることでしょう。

これによって、選考時のマッチング精度がより高くなります。

選考設計

ペルソナ設定などでより明確となった「求める人材像」は、選考プロセスや選考内容設計、評定表へ落とし込むことができます。

求める人材像を見極めるために、とのような内容の選考を何回程度行うのが最適か、また選考中には学生のどのような点を観察して評価すべきかを設計するのに役立ちます。

育成活動

実際に採用した学生が、より「求める人材像」へと近づくために、内定者や新入社員を対象にした育成プログラムを行うことができます。

その内容は、日ごろからどのような行動をとり、どのような態度で仕事に臨めば、会社が提示する「求める人材像」に近づけるかを、研修を受ける社員や内定者自身に考えさせ、それぞれテーマを設定させます。

一定期間が過ぎると、振り返りの機会を設けて自己評価を行い、さらなる改善点や新たなテーマを見つけるという取り組みです。

こうした取り組みにより、採用当初は「求める人材像」から距離のあった社員も徐々に成長していき、会社の目指す方向性と一致した心強い戦力に育てようという活動で、導入した企業の多くが高い効果をあげています。

まとめ

  • 新卒採用時、まず初めに行うべきは「求める人物像」を設定すること
  • 求める人物像を定めるためには「事前の情報収集と分析・整理」「求める人物像の構成 要素の定義」が必要 
  • 「求める人物像」は、採用計画、情報発信、選考設計など採用活動すべてにおいて有効に活用することができる
  • 入社後の社員の成長を促す教育のためにも「求める人物像」を活用することができる

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