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連載:第7回 最高の組織文化のつくり方

コロナ禍で2店舗をクローズ。従業員から「早く決断したほうがいいですよ」と進言するほど「人にやさしい」佰食屋のカルチャーとは。

BizHint 編集部 2021年3月8日(月)掲載
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唐澤俊輔さんが聞き手となり、経営者やリーダーたちとの対談を通じて、さまざまな企業のカルチャーを紐解く当連載。今回は「国産牛ステーキ丼専門店 佰食屋(ひゃくしょくや)」を運営する株式会社minitts代表取締役の中村朱美さんを迎えました。 佰食屋の特徴は、「1日100食限定」。売上の上限を決めることで、長時間労働や人材不足、フードロスなど飲食業界を取り巻く社会課題を解決し、ダイバーシティのある職場環境を実現しています。 全4店舗の人気店を運営するさなか、襲いかかったのが新型コロナウイルス感染症拡大。飲食業界は行動自粛の影響を受け、苦境に陥っています。佰食屋もまた、その影響をまぬがれることはできませんでした。今回は中村さんに、コロナ禍における奮闘と、「1日100食限定」というビジネスモデルを支える佰食屋のカルチャーについて伺いました。

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株式会社minitts
代表取締役 中村 朱美さん

1984年 京都府亀岡市生まれ。 専門学校の職員として勤務後、2012年9月に飲食事業や不動産事業を行う「株式会社minitts」を設立。1日100食限定をコンセプトに、 美味しいものを手軽な値段で食べられるお店「佰食屋」を行列のできる人気店へ成長させる。 「1日100食限定」というお客さまにも従業員にもそして環境にも優しい経営の実現により、第32回人間力大賞・農林水産大臣奨励賞、ForbesJAPANウーマンアワード2018新規ビジネス賞、日経WOMANウーマン・オブ・ザ・イヤー2019大賞等数々の賞を受賞。この不安定な世の中を生き残っていくために考え抜いた経営手法や『佰食屋』の運営に込めた「想い」や「優しさ」が人々の共感をよんでいる。


コロナ禍で4店舗中2店舗を閉める決断

唐澤俊輔さん(以下、唐澤): 今日は実際に佰食屋さんでステーキ丼を食べることができて、とても嬉しいです。ファーストキャリアが日本マクドナルドだったので、やっぱり飲食業界にはずっと関心があるんですよ。

中村朱美さん(以下、中村): 実は私、起業する前はほとんど飲食業界の経験はなかったのですが、唯一大学時代、少しのあいだマクドナルドでバイトしてたんですよ。大学3~4年生の週に1回、ほぼレジを打ってるだけだったので、ほんと下っ端だったんですけど(笑)。

中村さんのマクドナルドのアルバイト時代

唐澤: へー、そうだったんですね!

中村: 印象に残っているのは、「クレンリネス」。よくオープン(開店)とクローズ(閉店)の時間にシフトに入っていたので、清掃を行うことが多かったのですが、すべての機器をピカピカに洗浄したり、ダスターの水を30分に一度換えたり、ブラシで爪の間までしっかり手洗いしたり……「ここまでやるんや!」って衝撃的でした。私たちのお店でも、それくらいの意識を持ってクレンリネスに取り組んでいます。

あと、組織がしっかりしていて、クルー(アルバイトスタッフ)がクルーを育てる仕組みになっているのも素晴らしかったですね。先輩クルーやトレーナーがいろんなことを教えてくれて、スウィング・マネージャー(店長代理を務めるアルバイト)も目標をわかりやすく提示してくれるんです。「このコアタイムで○円目標だ!」って。

唐澤: 部活みたいにみんなで呼びかけ合うんですよね。

中村: そうです、懐かしい。楽しかったですね(笑)。

唐澤: 僕が本部にいた頃も、現場出身の先輩社員が数多くいましたが、「オレの血にはハンバーガーのケチャップが流れてるんだ」なんて話すくらい、熱い人ばかりで(笑)。マクドナルド愛がものすごいんです。ですからこのコロナ禍で、多くの飲食店が厳しい状況に直面しているのが、他人事に思えなくて。佰食屋さんもかなり厳しい状況だったのではないでしょうか。

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