連載:第15回 「人と組織の科学」―人事データ・ピープルアナリティクス最前線―
ハイパフォーマーを生み出すには入社後1年間の○○状況を見るべし!
人事データを活用して社員のパフォーマンス向上に取り組んでいるセプテーニグループ(以下セプテーニ)。人事の進藤竜也さんに鹿内さんが切り込みます。後半ではハイパフォーマーを見つけるポイントや、セプテーニの考える育成方程式について聞いていきます。
進藤 竜也(しんどう・たつや)さん
株式会社セプテーニ・ホールディングス 人的資産研究所 所長
2011年に早稲田大学創造理工学部を卒業後、株式会社セプテーニ・ホールディングスに新卒入社し、採用・育成・配置の分野にアナリティクスの技術支援を担当。現在は当分野の研究活動に専念するためのグループ内研究機関である人的資産研究所の所長を務めている。
人の成長を考えたとき、「適応」が大事
鹿内学さん(以下、鹿内): 後半ではセプテーニの人材育成でデータ分析をどのように生かしているかを伺っていきたいです。人事の付加価値をより深めていきたいと思いますが、社員が活躍するためのオンボーディング施策はどのように考えているのでしょうか。
進藤竜也さん(以下、進藤): 採用した方が早期に戦力化するためにはオンボーディングは欠かせません。職場の適応プロセスをデータ化し、解析してその内容をオンボーディングに活かす。「そのエンジンをグルグル回したい」という想いはセプテーニでも持っています。
そのなかで、社内のデータを見ていても、入社後「最初の1年」が本当に大事だと思っています。反対に言うと、そこで躓いてしまうと思うような成長を遂げられないケースも多い。そのため、いかに「1年目に適応できる環境を見つけられるか」が大事です。
最初に置かれた環境でうまく馴染めなかった場合……。割と早い段階でガラッと環境を変わったら、その後問題なく適応できたケースもあったので、特にこの適応フェーズが上手くいくかどうかは本人の能力よりも「環境との相性」が影響するのだと感じました。そういった意味で入社後、環境への適応に悩む場合は、あまり我慢させずに環境を変えてみるのも手だと思います。
鹿内: 採用の領域だと人事のKPIは採用プロセス内で完結します。育成やオンボーディングは人事だけで仕事が完結するものではなく、現場側とも深く関わっていかなければなりません。データを使いながら、現場のオペレーションを変えていくことも必要だと思うのですが、進藤さんはどんなことをやったのでしょうか?
この記事についてコメント({{ getTotalCommentCount() }})
-
{{comment.comment_body}}
{{formatDate(comment.comment_created_at)}}
{{selectedUser.name}}
{{selectedUser.company_name}} {{selectedUser.position_name}}
{{selectedUser.comment}}
{{selectedUser.introduction}}