連載:第6回 成長企業 社長が考えていること
会社を畳もうとした父、無理矢理継いだ息子。飛躍につながる15年前の約束がアツい
大阪府八尾市に本社を構える友安製作所。自社ブランド「カラーズ」を中心に、カーテン、タイル、壁紙や床材といったインテリア・エクステリア商品の企画・制作・販売を行っています。近年はカフェにDIY商品のショールームを併設した「友安製作所Cafe&Bar」を東京・大阪に開店。現在、90名以上の従業員を擁する同社ですが、代表取締役社長を務める友安啓則さん(以下、友安さん)が同社を承継する直前には、従業員数6名にまで落ち込んでいた時期があったといいます。三代目後継者としてV字回復を成功させた友安さんにお話をお伺いしました。
黄金期からの転落。父の反対を押し切り会社を存続させた三代目社長
友安製作所は1948年に私の祖父が創業した会社です。当時は「ヒートン」や「洋灯吊カン(ものを吊り下げるために用いる金具)」といわれる、天井や壁に刺すネジの製造・販売を行う会社でした。その後、中国などからの海外輸入品が台頭し、徐々に国産品のネジが輸入品に代替される1980年代に、主力商品を線材加工品、カーテンフックやハンガーフックに切り替えました。
ちょうど日本の家が「ふすま・障子」の文化から「カーテン・ドア」の文化に変化しつつある時代ですね。カーテンレールの需要に応え、1990年代に黄金期を迎えていました。当時は30名以上の従業員を擁し、非常に活気がある会社でした。
ところが、徐々に樹脂製のカーテンフックやハンガーフックが金属製にとって代わるようになったうえ、安価な海外からの輸入品との競合が激化し、徐々に売上が減少。 2004年に私がアメリカから戻ってきたときには、従業員数は6名にまで減少し「限界集落」の様相を呈していました。 父も、もうこの事業を畳むつもりだったようです。当時、私はアメリカの高校・大学・大学院で学んだのち、現地の商社で働いていましたので、会社の後を継ぐとことは考えていませんでした。
しかし、この頃、父がいっとき体調を崩しまして、その時に思い直したのです。「昔、父と一緒に働きたいと思っていたな」と。
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