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2018年11月20日(火)更新

採用フロー

採用フローとは企業が新規雇用を行う際に実施するエントリーから選考、内定出しまでの一連の流れのことです。企業が求めている理想の人物像にマッチした優秀な人材を獲得するために欠かすことのできない、採用フローチャートの設計方法や実際の採用現場で使用されている採用フローの具体例を紹介致します。

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採用フローの意味とは

採用フローとは組織戦略や人事戦略の要となる人材を新たに雇用する際に企業が実施する様々な施策の一連の流れをまとめたものです。また、採用フローを視覚的に分かりやすく図式化したものを採用フローチャート(チャート図)といいます。

採用フローを意識的に扱うメリット

採用活動を行っている全ての組織は意識の有無に限らず採用フローを構築しています。しかし、採用フローを意識的に扱っている組織とそうでない組織の間には採用活動や人材育成の質に大きな差が存在しています。

組織人事戦略や採用戦略の効果を最大化させるためにも、経営者や人事担当者は採用フローを意識的に扱うメリットを正しく理解して実践する必要があるのです。

振り返りと見直しによる最適化

振り返りや見直しは全ての組織戦略に共通する重要な作業です。定期的な振り返りと見直しを行うことによって採用フローは常に最適な状態を保つことができるのです。具体的には次のような項目の見直しを行います。

  • 選考方法(選考ステップ)や選考期間、採用基準は適切か
  • 企業理解を深め、動機付けを行える企業PRや広報活動が行えているか
  • 現在の求人方法は大学生や求職者に正しくリーチできているか
  • 内定フォローは十分な効果が出ているか

人材雇用が上手くいっていないと感じる場合には採用フローのどこかに問題点やボトルネックが存在します。その問題点を改善しない限り、どれだけその他の部分が優れた施策であったとしても満足のいく結果を得ることはできません。

優秀な人材の獲得と採用コストの最適化の実現に、採用フローの振り返りと見直しを欠かすことはできないのです。

育成戦略や募集職種によって採用フローを使い分けられる

無意識のうちに扱う採用フローでは見直しや変更を行う度に情報が上書きされてしまうため、以前使用した採用フローを再び使用したいと思っても詳細まで正確に思い出すことが困難となってしまいます。

しかし、組織が求めている人物像と採用フローチャート、採用活動の実施結果をセットにして管理していれば育成戦略や募集する職種に最適な採用フローを使い分けることが可能となるのです。

  • 未経験者や社会経験が浅い求職者を雇用し、時間をかけて自社のカラーに染め上げたい
  • 同業種での経験が豊富な即戦力となる人材を雇用したい
  • 次世代リーダーや後継者候補となる人材を組織外部から発掘したい
  • 異なる複数の職種で求人を出すが、それぞれの職種に最適な採用フローを設定したい

組織内に蓄積された様々な採用フローの実施データによって、ターゲット層により異なる有効採用フローが次第に明白となっていきます。採用フローを意識的かつ継続的に扱うことで理想の人物像にマッチした人材へのアプローチが容易なものとなっていくでしょう。

求職者側とWin-Win(ウィンウィン)な関係を構築できる

採用フローを意識的に扱うことによってメリットを享受するのは、組織側だけではありません。

自社ホームページや就職情報サイトに掲載された採用フローを閲覧することによって、組織が求めている人物像や入社後の役割を正しく理解することのできた求職者は、エントリーや採用試験に向けて自身を磨き、組織にとって魅力的な人材になれるように努力を重ねるようになります。

意識的に扱われた採用フローは、組織側に理想的な人材が集まりやすい環境を、そして求職者側には採用確率を高めることのできる情報を与え、Win-Winな関係を構築してくれるのです。

採用フローの構成要素

採用フローは様々な要素から構成されています。一般的な採用フローに含まれる構成要素には次のようなものがあります。

求人情報公開

求人媒体の選択や募集要項の設定は理想の人物像とのマッチングや応募者数に大きな影響を及ぼす重要な要素です。

  • ハローワーク(公共職業安定所、職安)の求人票
  • 就職情報サイト、転職情報サイト
  • 紙媒体やWeb媒体での求人広告
  • 自社ホームページ
  • 大学への求人

数ある求人方法の中から求める人材にリーチできるものを適切に選択することで、採用活動の質を大幅に高めることが可能となります。また、学校推薦を必須とするのか完全な自由応募にするのかによって応募学生数は大きく変動するため、応募条件についても十分に検討する必要があるでしょう。

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プレエントリー

プレエントリーとは興味を持っている企業に対して意思表示や資料請求を行うことであり、企業が用意したエントリーページ内の専用フォームや就職情報サイトを通じて行うことからWebエントリーとも呼ばれています。

  • 個人情報(氏名、性別、年齢、住所、連絡先)
  • 大学情報(学校名、学部、専攻、研究テーマ)
  • 関心を持った理由
  • 希望している業種、職種
  • 学生時代に取り組んだこと
  • 自己紹介(得意分野、苦手分野、セールスポイント)
  • 自己PR(保有免許、保有資格、スキル)
  • 疑問、質問、企業サイトを見た感想

多くの企業はプレエントリーの際に上記のようなアンケートを実施しており、母集団形成などに活用しています。

また、プレエントリーを行った求職者や就活生には個別にマイページとログインIDが用意され、企業理解を深めるためのコンテンツ閲覧や採用情報の確認、会社説明会の予約やエントリーシートの提出などが行えるようになります。

会社説明会

会社説明会は企業理念や事業内容を伝えることで企業理解度を深めるだけではなく、本エントリーへ進んでもらうための動機付けを行う意味合いも兼ねています。そのため、従来のプレゼンテーション型から、参加型説明会や体験型説明会へとシフトしている企業も少なくありません。

また、インターネット回線を使用して全国各地から参加することのできるオンライン説明会にも大きな注目が集まっています。オンライン説明会には予め録画した映像をネット上で閲覧するオンデマンド型と、生放送を閲覧しながらチャット機能などを使用してリアルタイムで質疑応答を行うことのできるライブ型があります。

【関連】[企業対象]会社説明会に向け準備すべきこと一覧・徹底解説 / BizHint HR

合同説明会(合同企業説明会、合同面接会、就活セミナー)

1つの企業が単独で実施する会社説明会に対し、複数の企業が合同で実施するのが合同説明会です。

合同説明会はプレエントリーを行っていない求職者も気軽に参加することができるため、参加者の母数は単独説明会に比べて多くなる傾向がありますが、SNSでの広報活動や魅力的なブース作りといった準備を怠ってしまうと「隣のブースには多くの人が集まっているのに自社ブースには誰も来てくれない」ということになりかねません。

1人でも多くの求職者に自社の魅力を伝えるためにも、合同説明会に参加する社員には『企業は選ぶ側ではなく選んでもらう側である』という心構えで挑んでもらう必要があるでしょう。

【関連】新卒採用には合同説明会を活用する!メリットや準備することは? / BizHint HR

本エントリー(応募受付、エントリー受付、エントリー開始)

企業の採用試験を受けるためには本エントリーが必要となります。エントリー者は次のような提出書類(応募書類)を用意して企業へ提出します。

  • エントリーシート(ES)
  • 履歴書
  • 職務経歴書
  • 成績証明書
  • 健康診断証明書(健康診断書)
  • 卒業見込証明書(修了見込証明書)

書類選考

書類選考とはエントリーの際に提出された書類をチェックし、本選考に進む人を選び抜く採用試験の第一関門です。

【書類選考のハードルが低く設定されている企業】

  • 現場スタッフの補充が目的
  • 面接や面談による人材評価に自信がある
  • 書類上の情報よりも実際の人間性を重視したい
  • 自社独自のノウハウを活かした人材育成を前提としている

【書類選考のハードルが高く設定されている企業】

  • 一人ひとりに対する面接や面談の時間をしっかり確保したい
  • 本選考に多くの時間や人材を割くことができない
  • 管理者レベルの高度な知識や技術、スキルを求めている
  • 即戦力としての活躍を期待している

このように、採用活動における書類選考のウェイトは企業規模や人材に求める役割によって大きく異なります。

筆記試験

筆記試験とは一般常識力や専門知識、論理力、人間性などを評価するために行う試験であり、日本企業の半数が採用選考の初期段階において実施しています。

  • SPI(適性検査、性格検査)
  • 一般常識問題(漢字、英語、数学、一般教養、時事問題など)
  • 専門分野問題
  • 小論文

筆記試験は多くの対象者に一斉実施できるという点で非常に優れた選考方法であるといえますが、SPI対策や一般常識問題対策などの付け焼刃による一時的な得点アップも可能なため、試験結果への過信は禁物です。

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面接試験

面接試験には、時間をかけて一人ひとりと向き合うことができる個人面接と、限られた採用期間の中でより多くの人材を対象者として扱うことのできるグループ面接(集団面接)があります。

【個人面接】

  • 自己アピールや質疑応答の回答に対して詳細を確認する時間的余裕がある
  • 一人ひとりに対して面接時間を確保するため全体にかかる時間は長くなる
  • 多くの質問に回答してもらうことができる

【グループ面接】

  • 集団の中で自己主張することができる人材を発掘できる
  • 面接対象者が多い場合に時間を削減することができる
  • 質疑応答の回答や面接マナー、態度などを比較しやすい

面接試験は書類選考や筆記試験では見極めることが難しい企業理解や自社への想いを直接確認する貴重な機会であるため、社長や役員が面接官を勤める役員面接を最終選考や最終面接として設定している企業も数多く存在します。

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面談

面談とは、リラックスした状態で企業と面談相手の相互理解を深めるコミュニケーションの場です。そのため、選考活動の緊張感はできるだけ排除することが望ましく、面談担当者には場を和ませるアイスブレイクなどのテクニックが求められます。

学生側からも企業活動に関する質問が次々に飛び出し、学生自身の仕事に対する考えや素直な想いを引き出すことができるよう対等な立場で向き合う必要があるでしょう。

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グループワーク、グループディスカッション(集団討論)

グループワークやグループディスカッションは、集団活動によって与えられたテーマ(課題)に対する答えを導き出す過程を観察することにより、個々の持つ様々な能力を見極める試験方式です。テーマや条件を調整することで次のような能力を評価することが可能となります。

  • 協調性
  • 積極性
  • 独創性
  • 傾聴力
  • 理解力
  • プレゼンテーション能力
  • リーダーシップ
  • 取り組み姿勢
  • リアクション、表情
  • 専門的知識

内定者フォロー

選考活動を終えて内定者や中途採用者を決定した後も気を抜くことはできません。採用担当者や人事担当者は内定者への通知後、間を空けることなく内定者フォローを実施する必要があるのです。内定者フォローを実施する目的には次のようなものがあります。

  • 内定ブルーの解消
  • 内定辞退者の減少
  • 内定者同士や既存社員との人的ネットワークの構築
  • 学習機会の提供(一般教養、基礎知識、専門的知識)

SNS(social networking service=ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やeラーニング、LMS(Learning Management System=学習管理システム)など、数多く存在する内定者フォローのツールから自社に合ったものを選ぶことにより、内定者の抱える不安を希望と意欲に変える内定者フォロー環境を構築することができるでしょう。

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採用フローチャートの具体例

採用フローは新規人材を必要としている組織と採用戦略の数だけ存在します。採用フローの定期的な見直しを行っている組織はまだまだ少なく、一度固定化されてしまった採用フローに変化を加えることは容易ではありません。

組織状況や採用市場の変動に合わせて、自社の採用フローを柔軟に変化させることができるようにするためにも、より多くの採用フローチャートのパターンを学んでおく必要があるのです。

これから紹介する採用フローチャートは、在学中の大学生に対して内定出しを行う形式となっていますが、『内定』の部分を『採用』に置き換えることにより、中途採用者に対する採用フローチャートとしても活用することができます。

また、採用フローチャート内の項目色と意味は以下のようになっています。

  • ブルー…組織側からアクションを起こす項目
  • グリーン…組織外部からのアクションを待つ項目
  • オレンジ…選考試験など採用選考に大きな影響を及ぼす項目

標準型採用フローチャート

日本で最も多く使用されているのが標準型採用フローチャートです。

近年では人物評価に重点を置く企業も増えており、選考試験を面接のみとするパターンや筆記試験の代わりにグループワークやグループディスカッションを実施するパターンも多く見受けられるようになってきました。

Webテスト型採用フローチャート

インターネットやスマートフォンの普及によって、誰もが気軽にネット上で企業情報や採用情報などの情報収集を行うことができるようになりました。そんな現状に即した採用フローチャートがWebテスト型採用フローチャートです。

Webテスト型採用フローチャートでは、Webエントリーシート入力時に合わせてWebテストを実施することによって選考期間の短縮と企業負担の軽減を図ります。人事情報の多くをデジタル管理している企業であれば、最初からデジタル処理されているWebテストの結果を十分に活用することができるでしょう。

説明会型採用フローチャート

参加型や体験型の会社説明会を実施している企業でよく用いられているのが、説明会型フローチャートです。

説明会型採用フローチャートでは、会社説明会と一次選考会を同時に実施するため、会社説明会に関わる全社員が自社の求めている人物像や選考基準を正しく理解しておく必要があります。また、筆記試験だけではなく一次面接も同時に実施することによって更なる選考期間の短縮を図ることができます。

テスト先行型採用フローチャート

テスト先行型採用フローチャートは、有名企業や大手企業、人気の職種など求人情報の公開前から多くの応募が予測される場合に用いられます。

会社説明会前の段階で一定の絞込みを行うことができるため、会場規模の縮小や対応人員の削減など様々な部分で企業負担を軽減することができますが、企業理解を十分に深めることが出来ていない状態での選考試験に対して不満の声が上がったり、優秀な人材を見落としてしまうなどのリスクも秘めています。

テスト先行型採用フローチャートを効果的に活用するためにも、選考基準や試験内容を明確にして事前準備ができる環境を設けたり、人材の見落としが発生しないように選考基準を細かく設定しておくなどの工夫を施す必要があるでしょう。

社員紹介型採用フローチャート

リファラル採用(リファラルリクルーティング)や縁故採用といった人脈活用による採用活動を実施する場合には、社員紹介型採用フローチャートが用いられます。

紹介者と被紹介者のエンゲージメントを最大限に活かした手法であるため、良くも悪くも採用後の結果が人間性に左右されます。そのため、時間をかけて面談を行うことで相互理解を深め、双方の納得感を十分に高めた上で採用フェーズへと進めなければなりません。

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リクルーター型採用フローチャート

既存従業員からの紹介ではなく、大学の就職担当者や教授、サークルの後輩にコンタクトを取って人材を紹介してもらうリクルーター制度を活用した採用活動の際に用いられるのが、リクルーター型採用フローチャートです。

この制度で実施される面談はリクルーター面談とも呼ばれており、リクルーターは会社PRを行いながら学生側の就業に対する想いや悩みを聞き出し、相互理解を深め、就業意欲を高めるという難しい役割を担うことになります。

リクルーターとなる従業員に企業広報レベルの深い知識と高いコミュニケーション能力を身に付けさせることによって、企業が求めている人材にピンポイントでアプローチできるリクルーター制度の成功率を、最大限まで高めることが可能となるでしょう。

【関連】リクルーターの意味とは?制度と活動、導入している企業について / BizHint HR

まとめ

  • 採用フローとは、人材の新規雇用を実現させるために実施する様々な施策を明確にまとめたものである
  • 採用フローを多くの人物と共有する場合には、一般的に採用フローチャートが用いられる
  • 採用フローの振り返りや見直しは、自社が求める人材へ正しくリーチさせるために欠かせない重要な作業である
  • 採用フローは多くの要素から構成されており、その組み合わせを変えることによってあらゆる採用戦略に対応させることが出来る

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