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産業医

2019年1月11日(金)更新

企業において労働者の健康管理・指導・助言を行う産業医は、労働安全衛生法上、事業所単位で、労働者数が一定規模以上となる場合に選任義務が生じます。一般的な医師が行う診断や治療を行わず、健康診断や面接の結果、そして就労実態から、労使に対して適切な健康管理を提案する産業医には、「健康経営の専門家」としての活躍が期待されています。

産業医とは

産業医とは、 労働者がいつまでも健康的に働き続けられるよう、医学的な観点から、健康管理のための指導や助言を行う医師のこと です。その役割は、検査や診断、治療を行う病院の医師とは大きく異なります。

事業者や労働者が産業医を活用するためには、まず産業医を知ることが不可欠です。産業医制度の目的や選任義務、要件、業務内容について解説します。

産業医の選任義務

会社には、 常時50人以上の労働者を使用するようになると、「産業医の選任義務」が生じます 。詳細は『産業医の選任について』で後述しますが、「労働者数常時50名」の要件さえ満たせば、業種を問わずすべての事業場で産業医の選任をする必要があります。

産業医選任義務の根拠となる「労働者」には、正社員だけでなく、パートタイマーやアルバイト、有期契約労働者、派遣労働者など、雇用形態や契約期間の定めに関わらず、雇用するすべての労働者が含まれます。また、選任は「会社単位」ではなく「事業所単位」で行われるため、支社や支店ごとに要件を満たす場合には、それぞれの場所で選任します。

産業医の要件

産業医とは、労働者の健康管理に関わる必要な専門知識を有する医師を指します。具体的な要件として、厚生労働省は「医師であること」の他、下記のいずれかに該当する者であることを掲げています。

(1)厚生労働大臣の指定する者(日本医師会、産業医科大学)が行う研修を修了した者
(2)産業医の養成課程を設置している産業医科大学その他の大学で、厚生労働大臣が指定するものにおいて当該過程を修めて卒業し、その大学が行う実習を履修した者
(3)労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験区分が保健衛生である者
(4)大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授、常勤講師又はこれらの経験者
【引用】厚生労働省:産業医について

産業医を選任する目的

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