連載:第70回 IT・インターネット
インボイス制度・電子帳簿保存法への対応、「システム導入で効率化できた」企業は約80%
現在、インボイス制度と電子帳簿保存法への対応が求められています。特に、2024年1月1日から電子取引のデータは完全に電子保存が義務化され、紙の保存ができなくなりました。この変更により、経理業務の一部が効率化される一方で、すべての事業者、特に中小企業や個人事業主にとって大きな負担となり、電子保存のためのシステム導入やデータ管理、インボイス制度では適格請求書の管理と消費税申告の精度向上のための体制整備が必要になります。これらの制度対応の実態を把握するために実態調査を実施しました。
約60%の企業が電子帳簿保存法・インボイス制度の理解/運用に課題を感じる結果に
jinjer株式会社は、企業の経理、情シス担当者の計603名を対象に、「インボイス制度・電子帳簿保存法への対応」の実態調査を実施しました。「経費精算システムの導入状況を教えてください」という質問では、「システム導入あり」50.7%、「システム導入なし」26.2%、「システムの導入状況を把握していない」23.1%となりました。
「電子帳簿保存法やインボイス制度の対応」について質問したところ、「インボイス制度の理解/運用が難しい」「電子帳簿保存法の理解/運用が難しい」という回答が計58.6%となり、制度の理解や運用に課題を感じている企業が多く見られました。他にも「経理担当者の業務が大幅に増えた」17.2%、「従業員の運用がうまく定着しない」11.4%と、制度の運用に関して課題を感じている企業が目立ちました。
経費精算システムの導入で、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応を効率化できた企業は約80%
「経費精算システムの導入によって、電子帳簿保存法やインボイス制度への対応は効率化されたか」という質問に対し、「やや効率化された」57.5%、「非常に効率化された」25.2%と、約80%の企業が効率化を実感している結果になりました。
一方で、「あまり効率化できていない」「全く効率化できていない」と回答した方に理由を質問したところ、「システム導入によりむしろ業務工数が増えた」41.5%、「従業員にうまく定着しない」35.8%でした。システムの運用に課題を感じる企業が多く見られました。その他の回答では「システムではなく、法改正などの制度理解が難しい(24.5%)」という、そもそもの制度理解に課題があり、システムも使いこなせないという回答も見られました。
約40%の企業が経費精算システムの導入や刷新を検討している
「今後、経費精算システムの導入や刷新を検討しているか?」と質問したところ、「検討する可能性がある」28.5%、「検討している」10.3%と、約40%の企業が経費精算システムの導入や刷新を検討している結果になりました。
「経費精算システムの導入や刷新を検討する上で、重要視する点」については、「従業員が使いやすいUI/UXが良い/よりシンプルにシステムにしたい」67.9%、「導入工数がかからず、すぐに運用できるものにしたい」44.4%でした。これらの結果から、経費精算システムを導入するうえで、「従業員に上手く定着するか」という観点を重要視している企業が多いことが伺えます。
また、約25%の企業が「使うシステムはなるべく増やしたくない」と回答しており、経費精算システムの導入により、かえって工数が増えてしまうことを懸念する声も見られました。
調査概要
調査概要:「インボイス制度・電子帳簿保存法への対応」の実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年1月29日~2024年1月30日
調査対象:経理担当者・情報システム部門 603名
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000190.000089626.html
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