連載:第5回 従業員のエンゲージメントを高める
経営者こそ知っておきたい、強い組織・チームづくりのための「心理的安全性」
「心理的安全性」という言葉が近年注目されていますが、実際に自分の組織に活かしたいと考えたとき、どうアプローチするのが適切なのかご存知ですか?間違った対応をしてしまうと、逆に心理的安全性を損ねてしまう可能性もあるのです。今回は、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」にて「マネジメント部門賞」を受賞した『心理的安全性のつくりかた』の著者である、株式会社ZENTechの取締役・石井遼介さんに、心理的安全性に対する誤解と、心理的安全性が高い組織をつくるために経営者が行うべきことをお話いただきました。
東京大学工学部卒。シンガポール国立大経営学修士(MBA)。神戸市出身。研究者、データサイエンティスト、プロジェクトマネジャー。組織・チーム・個人のパフォーマンスを研究し、アカデミアの知見とビジネス現場の橋渡しを行う。心理的安全性の計測尺度・組織診断サーベイSAFETY ZONE(R)を開発すると共に、ビジネス領域、スポーツ領域で成果の出るチーム構築を推進。2017年より日本オリンピック委員会より委嘱され、オリンピック医・科学スタッフも務める。2020年9月に著書『心理的安全性のつくりかた』(日本能率協会マネジメントセンター)を刊行。発売5ヶ月で8刷。
現場の意見、ちゃんと聞けていますか?
――「心理的安全性」という言葉、ここ数年耳にする機会が増えました。まずは「心理的安全性」をどう定義すればいいか、どう解釈すればいいかについて、お聞かせください。
石井遼介さん(以下、石井): 心理的安全性を一言で説明するなら、 「地位と経験に関わらずだれでも素朴な意見を言い合える」 状態です。
「うちの会社、心理的安全性が低いんだよね……」という台詞。なかには「会社の雰囲気が悪くて、私が不愉快だからどうにかしてほしい」「私に優しくしてほしい」といった、いわば気分で使っているケースもあるなぁと思いますが、そうではありません。
日本の組織における心理的安全性は、4つの因子から構成されています。それが、 「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」 です。
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