連載:第2回 コロナ危機と闘う
コロナ危機と闘う、オンラインでのマネジメントはこうすべし!
新型コロナウイルスは世界経済のヒトとモノの移動を強制的に止めました。ネット上での会議、オンラインで完結する仕事が増えている一方で、顔を突き合わせたコミュニケーションを頼りにしてきた経営者、リーダーたちが戸惑っています。どうすればいいのか。今回、コーチ育成のプロフェッショナルである中竹竜二さんが「オンライン時代のマネジメント」について語りました。
前編のまとめ
- 「危機」には二つある。(1)既に起きてしまったこと(過去)、(2)これから何が起きるか分からないこと(未来)。
- (1)既に起きてしまった危機に対峙するには、マインドセットを切り替えること。「東京オリンピックの中止・延期」も驚いたのは1日だけ。嘆いても、事態が変わるわけではない以上、責任あるリーダーは、いちはやくマインドセットを切り替えなければならない。
- すぐにはポジティブにはなれないが、「自分の気持ち」に注視して小さな変化・進歩を大切にすること。
- (2)何が起きるか分からない(未来の危機)への対応。コロナ危機が続くのか収束に向かうのか、いまの段階では誰も分からない。「先が分からないので、計画も立てられない」は思考停止である。3か月後、半年、1年、2年とあらゆるシナリオを用意し、それぞれのシナリオに対して準備することが「危機対応」だ。
- 超一流選手たちは「ワーストのシナリオ、ワーストを想定した準備をしたうえで、ポジティブに日常生活をおくっている」。選手たちは自分たちの経験からこの方法を学び、実践している。
コロナ危機は発想の転換を
コロナ危機は「発想の転換ができるチャンス」です。
リーダーは、どうしても現状の延長線上のこと、つまり連続した業務をどう成長させることに時間を割かざるを得ませんでした。ただ、今回のコロナ危機により、世界中が強制的に立ち止まること、そしてリセットすることを余儀なくされています。リーダー自身の働き方、マネジメントもそうです。
いまだからこそ改めて、「自分は何者なのか」「自分は社会のために何ができるのか」を見つめ直し、考えることに時間を使う時間に使いましょう。ゆっくり考え、たくさんのリセットする機会だとポジティブにとらえる。
いつ終わるかは見えませんが、コロナ危機は終わります。そして目まぐるしい日々がまた戻ってきます。だからこそ今は大きな視点で、この状況をどう生かすかを考えていきましょう。
コロナと闘う、オンライン上でのマネジメント
さて、後編では、「オンライン時代のマネジメント」についてお話をします。
コロナ危機を機に、「オンライン会議」、「ネットでの共同作業」など、これまで現場でしてきた仕事が急速にネットにシフトしています。これまで職場で一緒に働いている姿を見ることで安心していた経営者やリーダーたちはいま、ネットだけのコミュニケーション、マネジメントに不安を抱えています。そんなリーダーたちが感じているいまの疑問に対してお答えしてきたいと思います。
個別のお話に入る前に、まず、考えてもらいたいことが1つあります。オンライン会議、「ネット上で進めるプロジェクト」に対してはネガティブな意見は少なくありません。「あれが違う」「これができない」「それでは無理」…、慣れない方法ゆえ、違うことはすぐに目に付くので、文句も言い易いのでしょう。
しかし、この際、「新しい時代のマネジメント」に取り組むつもりならば、オンラインならではの良さについて考えてみてください。
- オンライン会議だと無駄話がなくなった
- 会議の準備をする人が増えた
- 結論までたどりつきやすくなった
- 移動が減ったので会議に遅れることがないし、ミーティングの数をこなせるようになった
- ネット上では参加者同士の距離感が近く感じられる
などなど、いくつかメリットがあるはずです。
デメリットを気にするよりも、オンラインならではメリットを最大限引き出すように運用すること――。これが「オンライン時代のマネジメント」です。
この視点をもって個別の課題について考えてみましょう。
(1)「オンラインでは管理できない」
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