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連載:第79回 経営危機からの復活

稲盛氏の厳しい叱咤で目が覚めた。負債43億企業を再建させた2つの決断

BizHint 編集部 2025年1月15日(水)掲載
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町工場が急成長により100億企業へ。しかしその先に待っていたのは会社崩壊の道でした…。バブル期に130億あった売上はわずか10年で28億に。負債43億・債務超過14億を抱え、まさに倒産寸前に陥っていたSHODA株式会社。2002年に代表へ就任した庄田浩士さんは、会社をつぶすわけにいかないという責任感から、再建への道を歩み始めます。そのカギとなったのは、2つの決断でした。見事再建を果たし、業界世界4位の企業にまで上り詰めた同社の歩みについて伺います。

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会社再建に必要だった2つの決断。稲盛氏に夢の中で叱咤されたその内容とは

――貴社は負債43億という危機的状況から再建を果たし、現在は創業100周年である2026年までに「世界一のNCルータ・メーカー」になることを目標に成長を続けていらっしゃいます。

庄田 浩士さん(以下、庄田): はい。私が代表に就任した 2002年、借入金43億円、債務超過14億円の状態でした。債務不履行の状態で、銀行からは「破綻先」とされ、倒産寸前まで追い込まれていたんです。

そんな状況でしたから、社長に就任したのも、決して前向きな気持ちではありませんでした。先祖から受け継いだ会社だから、自分がつぶすわけにはいかないという責任感のみで、会社を再建できるとは全く思いませんでした。

しかしそこから22年。債務超過は解消され、40億以上もの借金を返済。業界内では絶対に不可能だと言われていた製品の開発にも成功しました。銀行からの信頼も回復することができ、業界内では世界4位の企業へと変貌を遂げました。

――貴社が再建を果たし、強い企業に生まれ変わった要因について、どのように考えられていますか?

庄田: 2つあります。

1つ目が、 「選択と集中」 です。伝説の経営者とも称されるジャック・ウェルチ氏がゼネラル・エレクトリック社(GE)のCEOに就任した際、業界でナンバー1の事業に経営資源を集中させるという改革を行いました。結果、GEは V 字回復しています。

当社は、日本初のNCルータ・メーカーとして確固たるブランド力を築き上げてきました。当社もGEの事例に倣い、強みを活かせるNCルータのみに絞る道を選択。他に展開していた製品はすべて手放しました。

さらに、カスタムメイドではなく「NCルータの標準機をつくる」という戦略を打ち出しました。業界で標準となる製品をつくらない限り、会社は大きくなれません。標準機であれば、計画生産も可能ですし、同じものを繰り返しつくるから品質もよくなる。コストもおさえられます。ここに活路を見いだせると考えました。

2つ目は、当社にとって最も重要なターニングポイントとなったものです。これがなければ、今のSHODAはなかったと言えるでしょう。

――それは一体?

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