連載:第40回 成長企業 社長が考えていること
あなたは社員を本当に信頼していますか?自律型組織が作れるかは、2つの質問でわかる
その独自の経営手法からカンブリア宮殿にも取り上げられた京都の青果卸、万松青果株式会社。「完全年功序列・家族主義・日本一綺麗な仲卸」を掲げ、着実な成長を続けています。目標が設定されない、仕事をしなくても何も言われない同社の社風の特長は「いつの間にか自律した社員が育つ」こと。なぜそんなことが起こるのか?コロナ禍を経て、3年ぶりにお話を伺いました。
万松青果株式会社
代表取締役会長 中路 和宏 さん
経営者は本当に社員を信頼しているか?
――カンブリア宮殿に出演されましたが、周囲からの反応などいかがでしたか?
中路和宏さん(以下、中路): 特に嬉しかったのは、社員から「子どもや親戚がとても喜んでいた」と言われたことですね。自分がやってきたことは間違っていなかった、と素直に思いました。番組では私や会社の日常がそのまま放送されたのですが、「こんなことをやっている会社もあるんだ」と少しでも知っていただけたのなら嬉しいですね。
――貴社では社員がそれぞれ判断して動く、自律的な働き方が特徴的です。「自律型の組織」を作るには、何が必要なのでしょうか?
中路: ありがたいことに、そのように言っていただく機会も増えました。
私はいろいろな企業・経営者の相談を受けるのですが、当社が大きく異なる点として「社員を100%信頼している」ということがあると思います。
例えばこのような相談。「社員には指示待ちではなく、もっと自発的に動いてほしい…」という場合に、 よくよく話を聞くと、根っこの所で『経営者が社員を信頼していない』 という話に辿り着きます。
「自律的な社員」というのは経営側からすれば「判断や行動を任せられる社員」ですよね。そんな社員が活躍するためには「経営側が社員をどれだけ信頼できているか?」が何よりも土台になります。経営側が社員を信頼していない場合、社員の足枷にすらなります。
(社員には自律的に動いてほしい、でも信頼はしていない…)そんな経営者のもとで、自律的な社員が生まれると思いますか?そんな虫のいい話はありませんよね。
――経営者が社員をどれだけ信頼しているか?指標になるものはありますか?
中路: 私がよくする2つの質問があるのですが、それは
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