連載:第32回 総合
バックオフィス部門のDXに対する本音、業務効率化のはずなのに「工数増えた」と感じる人が過半数?
近年さまざまな企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)が広がりを見せました。業務プロセスから組織文化までをデジタル変革により高めるもので、多くの企業が手応えを感じています。人事・総務・労務・財務・事務といったバックオフィス部門も同様のはずですが、本音は少々異なるようです。
いまだ1割~2割がDXに違和感
セイルズでは、DX推進中の企業に勤めるバックオフィス部門の社員に「DXに対する本音」を聞くアンケートを行い、約千人から回答を得ています。まず「担当部門でDXが進んでいる業務」を聞くと、「勤怠管理関連」58.5%、「給与計算関連」48.0%が上位で、「シフト、スケジュール管理関連」「日報管理関連」「請求、支払い管理関連」なども2割台の回答がありました。バックオフィス部門もDXが進んでいることがわかります。
そこで、「DXによって、業務は効率化されたと思いますか?」と聞くと、「とてもそう思う」29.4%、「ある程度はそう思う」58.7%と肯定派が圧倒的多数ですが、「あまりそう思わない」10.3%、「まったくそう思わない」1.6%も少数ながら存在しました。
自由意見でも、「給与計算が簡単になった」「リモートでも勤怠管理や契約書の共有ができるため、DXはなくてはならない」と肯定的な意見がある一方、「慣れない部下の誤入力や誤処理を差し戻す手間がある」「使いこなしている人と理解できない人の差が激しい」といった声がありました。
さらに「DXによって、業務に必要な工数が増えたと感じることはありますか?」と聞くと、「かなりある」19.9%、「多少はある」56.0%、「ほとんどない」22.9%、「まったくない」1.2%となりました。DXで業務が効率化したはずなのに、工数自体は75.9%が「増えた」と感じていたのです。
その理由ですが、紙や口頭で済んでいたものが、データ化必須になった(スキャンや入力などの手間が増えた)ことが背景にあるようです。なかには「システムが乱立しており、整合性をとるために工数が増えた」という悩ましい事例も寄せられています。
そこで「勤務先において、すべての業務でDXを進めるべきであると思いますか?」と聞くと、「あまりそう思わない」11.5%、「まったくそう思わない」2.6%。「勤務先において、バックオフィスのDXは正しく進められていると思いますか?」という質問にも、「あまりそう思わない」17.4%、「まったくそう思わない」2.1%となり、いまだ1割~2割がDXに違和感を持っているようです。
DX推進で工数が増えてしまうというのは本末転倒ですが、過渡期の現象かも知れません。
調査方法
調査期間:2022年3月3日~4日
調査方法:インターネット調査(モニター提供元:ゼネラルリサーチ)
調査対象:DX推進中の企業に勤めるバックオフィス部門の社員(人事・総務・労務・財務・事務など)
調査人数:1,002人
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000082228.html
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