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連載:第2回 リンクアンドモチベーション麻野耕司の人事論

経営者にデータで提言できる人事になる。リンクアンドモチベーション麻野耕司の人事論(中編)

BizHint 編集部 2017年1月19日(木)掲載
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リンクアンドモチベーション執行役員として中小ベンチャー企業向けの組織人事コンサルティングなど、クライアント企業の「会社づくり」に携わる麻野耕司さんに、これからの人事に求められるスキルやあり方について伺います。

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働き方が多様化しています。金銭やポジションだけでは従業員のモチベーションを満たすことができなくなっている昨今。企業や人事は働き手のさまざまなニーズに、どうやって応えていけば良いのでしょうか。

今回お話をうかがうのは、株式会社リンクアンドモチベーションの麻野耕司さん。同社が行っているのは、組織と社員のモチベーションを変える組織変革コンサルティングです。創業以来今まで2,000社以上のクライアント企業の人事部を変えてきました。

麻野さんは入社後に管理部門に配属され、人事マネジャーや社長室マネジャーなど、自社の「会社づくり」に奔走されました。現在は執行役員として中小ベンチャー企業向けの組織人事コンサルティングを行うなど、クライアント企業の「会社づくり」に携わっています。

そんな麻野さんに、人事に求められること、人事が目指すべきキャリア、良い人事の特徴を語っていただきました。

前編に引き続き、中編ではこれからの人事に求められるスキルやあり方について説明します。

データをもとに経営者へアドバイスする戦略的人事が組織には必要

人事の職務範囲は人材採用だけにとどまりません。人材育成、人事制度、組織開発も含めて、さまざまな選択肢を戦略的に取捨選択する「戦略人事」が求められています。

戦略人事の実現に向けて大切なことは、人事と経営と現場をつなぐこと。経営や現場で起こっていることをきちんと人事に落とし込める、繋げられるのが「イケている人事」だと思います。

この3つをつなぐのは、データです。人事が何の武器もなしに、現場や経営に「もっとこうやった方がいい」と意見するのは、とてもしんどい行為。ですから、現場や経営に介入するときの武器としてデータが必要になります。

しかし、多くの企業で適応できていないのが実情です。今までの日本の人事というのはオペレーション人事。かつての日本は、毎年毎年同じサイクルで新卒一括採用をおこない、給与や昇進は年功序列となるのが一般的でした。そのため、人事の仕事はオペレーション中心で良かったのです。

しかし、今は採用ひとつとって見ても新卒だけではなく中途もあります。求人広告だけではなく、人材紹介やダイレクトリクルーティング、リファラル採用など募集方法も幅広い。また、雇用形態も正社員のみならず契約社員や派遣社員などさまざまです。選択肢が増えた分、戦略的な人事施策が求められます。ただ、これまでに戦略立案の経験が少ないために現代の状況にマッチした人事戦略を立てられる企業が少ないのです。

人事はデータをいかに活用すべきか

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