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連載:第8回 コロナ危機と闘う

変化を受け入れる力こそ重要。アフターコロナにおけるIT活用

BizHint 編集部 2020年6月22日(月)掲載
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年初、新型コロナウイルスにより生活や働き方がここまで変わるとは誰も予測できなかったでしょう。今後、経営者は数か月先を見越して次のアクションを考えていかなければなりません。アフターコロナを見据えた世の中では、メンバーが必ずしも出社しなくても事業が回る仕組みを考える必要があります。そのひとつの手段が「IT・クラウド活用」です。今回、コロナ禍で企業にどのような変化が起きつつあるのか。そして、アフターコロナを見据えて取るべき施策について考えてきます。

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コロナの影響でITツールの導入が増えている⁉

コロナ禍によって企業は大きな変革を迫られています。

BizHintが独自に行った5月・6月の「ITサービス利用についての導入・検討状況」調査によると、 「2ヵ月以内に何かしらのITツール導入した」と回答したのは約25%。 具体的なツールとしては「Web会議ツール」が特に多く、そのほかには「勤怠管理」「電子契約」「社内コミュニケーション」などが挙げられていました。

コロナ禍の中テレワークを推進するにあたって、新たにITツールを導入したことが読み取れます。

また、何かしらのITツールの導入を検討中であると回答したのは、全体の約35%でした。

今後、より ITツールの導入が進んでいくことは数値を見ても明らか です。では、今までとやり方を何も変えず、ITツールも積極的に取り入れていかない企業はどうなるのでしょうか。

アフターコロナにおいては、変化を受け入れる力こそ重要

ITツール導入の遅れは、経営を止めることになりかねない 」と指摘するのは、IT伝道師として多くの中小企業へのITツール導入支援を行っている井領明広さん。

今まで、多くの経営者が「もう年だから難しいことはわからない……」「業種的にIT化は無理だろう……」など、何かと理由をつけて動いてきませんでした。

しかし、コロナの一件でITツールを上手く活用できている経営者は、いざという時に備えて準備していた人、危機に直面した時に徹底して調べて、誰かに相談して、行動に移せた頭の低い人がほとんどです。アフターコロナを見据えて、改めて経営に向き合うときが来ているのでしょう。

あるものを“どう”活用するかがビジネス的な発想。 経営者に必要なのは、今の局面を「ビジネスチャンスである!」と捉え、変化を受け入れていく力 なのではないでしょうか。

生産性を上げるにはITツールがカギ

コロナ禍により売上や利益が危ぶまれるなか、企業は そもそもの働き方を見直したり、生産性を上げる ことを考えていかなければなりません。たとえコロナ禍を乗り切ったとしても、中小企業には「人手不足」や「事業承継」「資金繰り」といった、経営の悩みは尽きないのです。

事業を止めないために テレワークを活用 し、 ITツールを使いこなす ことが、生産性向上の要因になり、企業の利益につながります。

コロナ禍でITツールを導入し、新たな活路を開いた事例

岐阜県高山市にある飛騨木工の木造家具の製造販売会社では、コロナ禍をきっかけに SlackZoom の利用を加速させています。

木工家具は「モノを見ないと買えない」というイメージが先行するかもしれません が、この状況下では実際に海外の現地まで出向くことはできません。そこで、物理的に現地へ出向くことのできないこの状況を逆手にとり、 Zoomを使って海外顧客とのテレビ会議を始動 。卸先である海外の家具販売店とのやりとりが一気にオンライン化していきました。

今までは電話や対面でしたが、 Web会議でも問題なくコミュニケーションが取れることが分かり、 コロナ収束後も引き続きオンライン商談を進める予定です。

コロナ禍で危機に窮する企業がある一方で、逆にチャンスと捉えて次の一手を踏み出せている事例です。

ITツール活用で生まれた時間を使って、利益向上につなげた事例

コロナ禍での事例ではありませんが、ITツールを導入することで利益向上につなげたのが、 長野県富士見町で70年以上続く両国屋豆腐店です。

両国屋豆腐店では、壁に「正」の字を書いて注文数を管理していました。加えて、注文変更やキャンセル、追加注文を処理し、納品書や請求書も手書きで作成。これら 手書きでの事務作業は1日3時間にも及んでいた のだとか。

こういった 昔から続いている慣習や非効率な業務の進め方により、膨大な時間がとられてしまっている という状況、意外と多くの企業にあるのではないでしょうか。

この状況を打開するため、ITツールの導入支援を行う井領さんへ相談。アドバイスをもとに、注文内容や納品状況、売上などをiPadで管理できる「 販売管理システム 」を導入しました。約1年をかけ、 事務作業にかかる時間を年間600時間削減。 これまで夜遅くまでかかっていた作業が、14時には終わるようになったのです。

事務作業の削減により出来た時間を使い、新規商品の開発や、新規で営業を行い地元の小学校の給食注文を獲得するなど、 新たな利益を生み出すことができた好事例 です。

ITツール導入の遅れは「経営危機」に直結⁉

日本は地震大国であり、毎年のように台風などによる大規模水害も発生しています。

データの保管・バックアップはもちろん、出勤しなくとも仕事ができるテレワークの環境づくりとしても欠かせないITツールの導入は、これらの災害対策になり得る存在であるにもかかわらず、それらを活用しないのは、 会社のリスク管理の面でも後手に回ることになります。

東日本大震災時にも「 災害に備えて事業継続計画であるBCPを策定しよう 」という機運がにわかに立ち上りましたが、同じこと。コロナ禍を機に、いざというときにも対応できる準備を進めておくのが得策です。今回実感した人も多いのではないでしょうか。

「対面での営業ができません」や「コロナの影響で注文が減ったから、僕らはむしろ被害者です」 など、 言い訳して逃げ切れる状況ではない ことを、きちんと理解すべきでしょう。

人材獲得にも影響がでる可能性も

2020年4月28~ 30日に行ったインテージの調査によると、「 コロナ収束後もテレワークを継続したい 」と答えた方は課長クラスや一般社員で高く、 約半数の49.3% でした。

【参考】新型コロナの影響でテレワークを実施した会社員の2人に1人が「今後も続けたい」|@DIME アットダイム

また、このような結果もあります。

エンワールド・ジャパン株式会社「キャリア・転職」の意識変化についてのアンケート(調査機関:2020年5月19 ~21日)によると、新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受け、「キャリア・転職への意識が変化した」と回答した方のうち、 約半数が「リモートワークが中心となる新しい働き方を希望」 と回答したそうです。

【参考】新型コロナ禍におけるキャリア・転職意識調査 7割が「キャリア・転職への意識が変化」うち半数が「リモートワークが中心となる働き方を希望」|エンワールド・ジャパンのプレスリリース

今後、Tツールを積極的に導入してテレワークを推進していく姿勢を見せていかないと、 採用に苦戦するばかりか、今いる優秀な人材が自社を離れていってしまう可能性 も十分に考えられます。

IT伝道師が選ぶ「導入しておくべきITツール」

コロナ禍において、ITツール導入のきっかけに大きく関与しているテレワーク。

全社でテレワークは難しくとも、一部の業務であればテレワークが可能かもしれません。このように、 テレワークでできる業務、できない業務の線引きをしっかりしておく ことが必要です。

テレワークが可能な業務には、ぜひ積極的にさまざまなITツールを導入しましょう。今後また、出社できない等の非常状態になっても、事業へのダメージを最小限に抑えることができます。

まず導入を検討すべきツールとして、井領さんは「 コミュニケーションツール 」「 ウェブ会議ツール 」「 給与計算や人事労務ツール 」の3つを挙げてくれました。

コミュニケーションツール

まず、コミュニケーションツールとして、SlackやChatwork、LINE WORKSといったチャットツールは必須です。 距離のある拠点同士の情報共有をスムーズに できます。伝言メモや館内放送の廃止が可能です。

Slack はカスタムアプリなどの設定ができ、リマインダーの設定が簡単だったり他のウェブサービスと連携がしやすいのが特徴です。少しプログラミングがわかるメンバーが居ればSlackを入れると都合がいいかもしれません 。

反対にメンバー全員がPCを持っておらずITリテラシーも不安となれば、スマホアプリLINEのビジネス版 LINE WORKS も良いのではないでしょうか。

Web会議ツール

Web会議ならばZoomやGoogle Meetなどがあります。 3人以上の会議や社外との会議ではこれらのツールを利用しましょう。

メンバーにGoogleのアカウントを発行している場合は、Google Meetをすぐに利用できます。通話や映像の安定性の面ではZoomが長けています。Web会議といっても人数の多さで使用するツールは変えたほうがいいでしょう。

朝の朝礼など社長の言葉を全メンバーに届けたい状況で、メンバーは聞くだけの場合にはYouTube Liveが回線としては安定しています。撮ったものをすぐにYouTubeにアップできて、参加できなかった方も後から見られるのもメリットです。

給与計算や人事労務 ツール

給与計算や人事労務の領域ではfreeeやマネーフォワード、SmartHRなどがあります。勤怠管理と連動した給与計算の自動化や従業員データベースの作成と労務手続きの簡略化ができます。

例えば年末調整。今年も例年通り全社員に紙を配って回収する形で進める予定でしょうか?この業務もITを活用すればオンラインで完結することができます。 3~4ヵ月後に社員がいつもどおりに出社できるとは限りません。 そのようなリスクに備えることこそが、今経営者がやるべきことなのです。

自社のバックオフィスの担当者とよく確認をして、できる範囲で一歩ずつ進めていきましょう。


「このITツールを入れれば万事解決」という打ち出の小槌はありません。 また、実際に自社の課題をしっかりと洗い出さないと無駄に時間を浪費することもありえます。自社課題を踏踏まえた上でしっかりと吟味をしていきましょう。

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