連載:第5回 テレワークイベントレポート 2020
オンラインプレゼンの手引き。失敗しないための3大原則とは?
ITツール導入による業務効率化が進むなか、企業がオンライン上で会議や営業、採用活動を実施する動きも盛んになっています。オンラインでのプレゼンテーションを成功させるには、どういった点に気をつけて準備をし、本番に臨めば良いのでしょうか。3000回以上の講演・セミナーでのプレゼンテーション実績を持つ森戸裕一さん(一般社団法人日本デジタルトランスフォーメーション推進協会 代表理事、名古屋大学 客員教授)がコツを伝授します。
オンラインプレゼンは、入念な事前準備が成功を左右する
リアルのプレゼンテーション(以下「プレゼン」)では「饒舌に話せるし、その場で何とかなるから」と準備せずに本番をこなす人が多かったかもしれません。
しかし、 オンラインのプレゼンは、段取りが8割 。逆に言えば、段取りさえしっかりやっておけば、成功したも同然です。
準備段階で考えやアイデアをプレゼンに落とし込み、聞き手の理解や共感を得ると、名刺交換や出資検討、業務提携など、新たな関係性を構築するチャンスへ繋がる(図:森戸さん作成の投影資料より引用。以下同様)
たとえば、話し手自身が口下手だとしても、プレゼンの合間に社長や事業責任者が出演する録画コンテンツを流せば、メリハリをつけることができます。この例のように しゃべりの善し悪しよりも、事前準備をどれだけ入念にできるかが、プレゼンの肝 です。
オンラインプレゼンの準備プロセスの全体像は、以下の通りです。
プレゼンの準備では、ゴールとコンセプトを決め情報を収集したうえで、シナリオ(ストーリー)と魅せ方を考えて、徹底的に練習する。
聞き手がプレゼン後にとるアクションを想像して、伝える情報を厳選する
プレゼンで話し手の思いを正確に伝えるためには、明確なゴール設定が必要です。 プレゼン終了後、聞き手にどのような感情になっていて欲しいか、どんな行動を促したいかを考える 。
そのためには、自分のアイデアを整理し、取捨選択すべきです。あれもこれもと、すべてのアイデアを詰め込んで話せば、聞き手は混乱するでしょう。それよりも「これだけは覚えて帰ってください」と伝えるほうが、聞き手は大事な話題に集中できます。
プレゼンの目的と成果に照らして、効果が明快かつ論理が簡潔で、聞き手が納得できるかどうかが、話し手の思いが聞き手へ伝わるか否かの分かれ目だ。
このように持論を並べるのではなく、 聞き手の立場になってメリットのある情報を厳選し、最後まで一貫して客観的な情報を伝えられているか も重要なポイントです。
【聞き手の立場を想定した情報を選ぶためのチェックリスト】
- 聞き手の期待は何か?知りたい情報は何か?
- 自分(自社)に対する信頼や評価は、どのくらいあるか?
- 聞き手がビジネスにおいて、自分と同等の専門知識を持っているか?
- 聞き手が組織内でどのような立場にあるか?それぞれのミッションは?
伝えたい情報を構成に落とし込み、核となるメッセージを作る
プレゼンで伝える情報を整理する際には、以下のようなシートを使います。
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