連載:第1回 建設業
建設業界の2020年3月期第2四半期、全業種が利益増 利益4割増と好調な決算
2019年4月1日~9月30日の期間(2020年3月期第2四半期)は、消費増税を控えるとともに、米中貿易摩擦などの不透明感もありましたが、国内の建設市場は、公共工事・民間工事ともに堅調に推移しました。ヒューマンタッチ総研は、建設業のうち「総合工事業(ゼネコン)」「土木工事業」「電気設備工事業」「管工事業」「プラント・エンジニアリング業」「住宅建設業」の6業種、および主要各社の業績をまとめました。
堅調な公共投資と民間設備投資、東京五輪も背景に好調な決算
2020年3月期第2四半期(2019年4月1日~9月30日)決算について、まず6業種・主要10社の実績を合計すると、「プラント・エンジニアリング業」のみ減収増益で、それ以外の5業種は増収増益でした。純利益は6業種すべて大幅な黒字で、6業種合計で前年同期比41.5%増。市場が好調に推移していることがわかります。
6つの業種別では、以下のような状況でした。
総合工事業(ゼネコン)は10社中9社が増収、うち7社が増益
「総合工事業(ゼネコン)」は、民間設備投資や公共投資が堅調だったことから10社中9社が増収、うち7社が増収増益でした。とくに大手ゼネコン上位4社では、大林組、清水建設、大成建設の3社の純利益が過去最高を記録しています。
土木工事業は10社中9社が増収、うち8社が増益
「土木工事業」は、10社中9社が増収、うち8社が増収増益となり、非常に好調な決算でした。自然災害からの復旧工事などが増加したことが背景にあると見られます。
電気設備工事業は10社すべてが増収、うち9社が増益
「電気設備工事業」は、10社すべてが増収、うち9社が増益と非常に好調。ユアテックのみ、情報システム関連費用の増加により、減益となりました。
管工事業は10社すべてが増収、うち9社が増益
「管工事業」も、10社すべてが増収、うち9社が増益と非常に好調。日比谷総合設備が、唯一赤字決算でしたが、 赤字幅自体は前年同期より縮小しています。
プラント・エンジニアリング業は10社4社が増収増益 4社は減収に
「プラント・エンジニアリング業」は、4社が増収増益。売上高首位の日揮は、第1四半期に続き減収減益でした。
住宅建設業は10社4社が増収増益
「住宅建設業」は、4社が増収増益。増収企業数は第1四半期の5社から7社に増加するなど、全体的にやや改善しました。
2020年に向け大型の工事案件が完成に
公共投資と民間設備投資、さらには東京オリンピック・パラリンピック大会を背景に、おおむねどの会社も好調な決算となりました。ヒューマンタッチ総研所長の高本和幸氏は「今後についても、第3、第4四半期に大型の工事案件が完成時期を迎える会社も多く、建設技術者への人材需要がさらに高まっていくのではないかと考えられます」とのコメントを寄せています。
調査方法
調査方法:各社の2020年3月期第2四半期決算短信より作成。非上場企業などは、取得した決算資料より作成。
調査対象:建設業のうち「総合工事業(ゼネコン)」「土木工事業」「電気設備工事業」「管工事業」「プラント・エンジニアリング業」「住宅建設業」の6業種。各業種の主要10社。
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000952.000005089.html
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