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連載:第1回 リーダーが紡ぐ組織力

「うちの会社にエースはいらない」2代目社長が苦難の末に見つけた答え

BizHint 編集部 2021年5月11日(火)掲載
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「営業」という職種は、どうしても各個人の勘や経験、センスに頼りがちな部分があります。中小企業であれば尚更かもしれません。そんな“属人的な営業”に疑問を持ち、自社の営業方法を大きく改革した、株式会社ユニフォームネット2代目社長の荒川広志さん。「当たり前のことで当たり前の評価がされる」組織へと変革していった道のりは、決して楽なものではなかったようです。詳しくお話を伺いました。

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株式会社ユニフォームネット
代表取締役社長 荒川 広志さん

1976年福島県郡山市出身。大学卒業後、都内のユニフォームメーカーを経て、2002年株式会社ユニゼックス関東(現・株式会社ユニフォームネット)に入社。2012年、代表取締役社長に就任。


「自分はいらないのでは?」どん底から後継者としての在り方を見つめ直す

荒川広志さん(以下、荒川): 当社は、オフィスの事務服や工場の作業服、飲食店や医療機関などの業務用ユニフォームを扱う専門商社です。私の父が福島で創業して今年創業46年を迎え、企業の課題の発見・解決、ニーズを取り入れたユニフォームをご提案しています。

――2012年以降、8期連続で過去最高売上を更新したそうですね。

荒川: はい。おかげさまで社員数もここ数年で倍に増えました。しかし、最初からそんなに順風満帆というわけではなかったんです……。私自身も今でこそ胸をはって社長をやっていますが、入社当時はいわゆる 「ドラ息子」。 営業では目立った成果をあげられず、だからといって他の分野で自分の強みが発揮できているわけでもありませんでした。

“後継者”という不安と焦りばかりを抱えていました。しかし、いろんな挫折や苦悩を経験しながら周りの人に支えられ、会社と一緒に一歩ずつ成長してきて今に至ります。

――荒川社長にとって転機となった出来事を教えていただけますか?

荒川: 当社の「東京進出」です。東京進出は創業者である父の夢でした。東京支店が開設されたのは2004年で、私が東京勤務になったのはその2年後。東京進出に合わせて、ネット通販やプライベートブランド商品の開発、OEMなど、新規事業への投資を進めていたのですが、これらは想像以上に困難を極め、結果的には失敗に終わります。

そして、その先に待ち構えていたのがリーマン・ショック。 翌2009年春には瞬く間に業績が悪化、会社は存続の危機に陥りました。

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